第8話 作戦2たまたま図書館密着大作戦(失敗)

ゆうちゃん、後で話があるの……」


「面倒くさ……」


「言わせない! いいから後で!」


「はぁ、分かった。

 この図書の仕事終わったらでいいか?」


「うん!」


 図書館の受付場で小さな声で話していた倒堂とうどう君と佐藤さとうさんの話を私はその受付場から近い入り口から少しだけ聞こえてしまった。


 あの内容からして告白……かもしれないと思ってしまったのは、以前見た佐藤さとうさんとは別人なのでは?と思うほど、真剣な眼差しだったからなのかもしれない。


 私は動揺していると、倒堂とうどう君が扉をいきなり開け、なにしてんのこいつみたいな顔で見てくる。


「え……と……」


「面倒くさいから聞こうとはしなかったけど、なにしてんの?」


「えっと……」


 言い訳を考えるが、言い寄られる際に顔が近かったがために、この方法しか思いつかなかった。


「すみませんでしたーーーーーー!」


「あっ、おい!」


 逃げました。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る