第18話 ウルトラマン80について
いやはや結構ウルトラマンを個人的なあれこれで語ってますね。
気が付けば80ですよ、80。
ウルトラマン80はそのものずばり1980年代を代表するウルトラマンとして制作されました。この前にアニメーションであるザ・ウルトラマンが放送していたようですが、すみません、ここで白状しますとザ・ウルトラマンは見てないんですよね、僕。
これに関しては当時、なぜかレンタルビデオ屋にもなかったというのと、大きくなってなんでか見つからない、触れる機会がないみたいな感じです。
話を戻してウルトラマン80ですが、演じたのは長谷川初範さんです。今でもサスペンス系のドラマで見かけますね。
さて、このウルトラマン80ですが、なんとウルトラマン史上初の「教師」なんですよね。これは結構有名なので本編は見てないけど設定としては知っているという人も多いんじゃないですかね。
世界観としては怪獣や宇宙人の脅威がなくなり、平和になった地球が部隊です。防衛隊であるUGMもその規模はさておき危機感に薄く、メンバーの殆どがいっちゃなんですが、遊んでるんですよね。
ただ一人、隊長だけがこれではいかん、地球には再び危機が訪れると考えているんです。
そんな中、とある学校に赴任してきた矢的猛という教師。彼こそがウルトラマン80なのです。なぜ教師になったのかというと、今作ではマイナスエネルギーというものが怪獣を生み出す、活性化させるという設定があり、それは人間の悪感情から発生するものでした。
ゆえに80は未来ある子供たちに愛と勇気を教え、マイナスエネルギーを発生させいないようにするべく教師になったという設定があります。
この教師設定ですが、はっきり言いましょう。消えます。そうなんです、また路線変更なんです。80が教師として活躍した機会はほんのわずかでした。ここに関しては当時の視聴率の低迷や批判もあったようですが、はっきりとした理由は不明です。
ちなみに批判ですが、少し調べたのですがなんといいますか、昨今の創作物に対する難癖染みた内容が多くて今も昔もそういう人って変わらんなぁって感じでしたね。
ただ個人的に、僕はこの教師設定はあってよかったと思うんです。路線変更で消えてしまったとはいえ、そこには確かにウルトラマン80の個性があり、彼のキャラクター像を作り上げたものがあると思います。
そして、教師ウルトラマン80として最終回はそれから数十年後に始まるわけですね……。
そんなウルトラマン80ですがデザインも結構特徴的ですね。全体的なシルエットは初代ウルトラマンを彷彿とさせますが、マスクデザインはかなり独特です。ただ、どうやらこの顔が嫌いっていう人も少なからずいるようですね。
何を隠そう、僕も小さい頃は「なんか猿みたい!」って思ったぐらいです。ファンからは石投げられそう。
さらに言えば、この1980年代ってなかなか面倒くさい時期でもあって、所謂オタク文化が多方面で活発になっていった時代じゃないかなぁと僕は思ってるんですよね。特撮にせよ、アニメにせよ、漫画にせよ、70~80年代ってかなり『濃い』ですよね?
ただ同時に80年代はオタク文化の冬の時期でもあったんじゃないかなぁと。人気シリーズの続編が伸び悩んだり、新作はなんか受け入れられなかったり、一応ファンというものはいるんですが、なんというか爆発的とは言い難い気がするんです。
んで、ウルトラマンもそのあおりをもろに受けていたのだと、感じるんですよね。
まぁ僕はこの当時の人間じゃないし、殆ど妄想と推測でしかないんですが、多様すぎる要素をこれでもかと組み込み、苦肉の策での路線変更の数々、やっぱり大変なんだなと……。
80は教師編から始まり、通常の防衛隊編とでもいいましょうか、従来のウルトラマンのような展開に代わるも、やはり視聴率は伸び悩む。それじゃいっそ子供向けに完全シフトという路線にもいくんですが駄目、終盤ユリアンという女性ウルトラマンも登場しますが、それも大きく影響を与えることはなかったです。
ここまで語ればあとは何が起こるのかはわかると思いますが、一時的なウルトラマンシリーズの断絶ですね。一応、ステージや雑誌、玩具などでは続いていたそうですが、特撮ドラマとしてのウルトラマンは80でいったん表舞台から消えます。
ウルトラマンシリーズの復活は平成のティガを待たねばなりませんでした。
なんだかこう書くとウルトラマン80がシリーズを打ちとめたみたいになりますが、作品の良しあしは置いといても実際そうなんだと思います。
どうしても当時に求められたものではなかったと言いますか、制作側も世間が何をもとめていたのかが把握できなかったというのも大きいでしょう。
でも、見てて面白いと思うんですウルトラマン80。
僕はやっぱり教師編が一番ワクワクしますかね。この時は当時の流れには合わなかったのだとしてもキャラクターたちが生き生きしている気がするんです。
もしかしたら、80は平成、そして令和の時代に放送されていたらまた評価は変わったかもしれませんね。
ウルトラマン80はどうしても無念の多い作品なのだと思います。やりたかったこと、続けたかったことができず、メタな大人の事情に巻き込まれ、右往左往していった不遇の作品。
好きではあるのですが、正直な感想を言えばそういう評価になります。
30分という枠組みの中では教師設定で避けられない子供たちの悩みや問題を扱うのは厳しいでしょうしね……それに当時は防衛隊もいなければならないといった制約みたいなのもあります。
要素ひとつひとつが喧嘩をしてしまい、かみ合わなくなり、そして、空中分解した。
そういう、感じです。
厳しい評価、お前アンチか? と言われそうですが、全編見ててやっぱり感じちゃうんですよね、グダグダだなぁおい! って。
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