第7話 街の秘密

第7話


 盗賊の二人は気を失っていた。


 ヤコが二人を気絶させたあと、全く動く気配がなかった、修一は二人をこのあとどうするか考えているのであった。


「ヤコさん、この二人どうします」


「放っておけばそのうち目を覚まして自分たちがしたことを後悔するでしょ」


 この時修一はヤコさんのことがとても怖い人だと思った。やはりこの世界は犯罪者が集結している世界であり、ヤコさんのような優しい人でも何かやられたらすぐに手を出してしまうし、喧嘩もつよい。だが修一はこの二人に対して行った行為は正当防衛であり、実際ヤコさんのような人に助けられたことはとても感謝するべきだとおもったのだ。


 自分も実は犯罪者なんだった。


 修一も、元の世界では詐欺という犯罪行為をしていたが、この光景を見ると周りがあまりに迫力がすごく自分のしていたことが小学生のイタズラのようにもおもえてきた。

 

 (ああ、こんなアニメみたいな世界に来ると思わなかった.....)


 心の中で思っていた。


 修一は現実世界での出来事を思いだした。ある詐欺グループのメンバーの事だ、修一と共に働いていた詐欺グループのメンバーがお金を持ち逃げしてしまったことがあった。現実世界でも喧嘩などは色々とみてきた、だが修一は穏健派であり喧嘩などをあまり好まない。なので喧嘩ではなく、そのメンバーをすぐに見つけだし持ち逃げした金額分利益が出るようにそいつを利用していた。

 

 

 そのうち人が死ぬところとかみるのかな...


 

 修一とヤコはその二人を置いて、街を見回ることにした。どうやら修一が思っていたより街は現実世界のように、物の売買、この世界の通貨もあり生活はしていけるようだ。だが夜は危険が飛び交っているので人気も少なく薄暗い街になっているようだった。


 「ヤコさん、明るい時はこの街もちゃんと店とかあるんですね」


 「まあそんな大したものは置いてないけどな。普通の人でも生きていける必需品くらいは売ってるだろうよ。だから俺は商売として酒屋をやってるんだ、いろんな奴が飲みにくるからな」


 街も飢えてる人ばかりではなくしっかりと生活しようと思えば、現実世界のようにいきていけることがわかった。

 

 だが、修一がいた世界で行っていた詐欺はある程度さまざまな組織と技術があった、例えば銀行やクレジットカードなどだ。そこにつけ込み人を騙してお金を稼いでいた。この世界ではそーいった技術と組織は存在しない。なのでここでもしお金が必要になったら普通に稼ぐしかないとおもった。もし騙すとしたら直接その人と関わりその人からお金を取るしかないのだ。


(うわーけっこうこの世界たいへんだぞ)

 

 修一はこの時変化能力の存在を思い出した。今までどこの場面でも使うことがなく、マエンからもらったこの力が本当に使えるのかいまだに試していなかったのだ。この能力の存在すら忘れていた。なぜ自分があの時何でも力を与えると言われ変化能力と言ってしまったのか、いまだによくわからない。


 (何で俺あの時世界最強の力〜とかいわなかったのか..... いってればあんな盗賊ボコボコだったのにな!! )


 修一は後悔したように考え込んでいた。


「ヤコさん次どこ行きますか」


「んーそうだな賭け事ができるカジノとか行ってみるか」


「え...カジノなんかあるんですか」


 この時、修一は世界観が一気に変わったように思えてこの街に来てまだ玄関を上がっただけなのか?とおもったのだ。


 そこにはカジノがあった。本格的なカジノだ。


(なんなんだこの街、わからなすぎるぞ)


 修一とヤコは街を歩き続け、街には隠し通路のようなものがありそこに入ると地下が広がっていた。この街では上の街と下の街は全く別世界の光景だった。









⭐️ご視聴ありがとうございました。

忙しくあまり書くのに時間がなかなかとれず前回の投稿より1週間以上空いてしまいました。皆さんはどのくらいの日を使い考えて書いてるのか気になります。よろしければコメントお願いします❗️

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