第7話 ドラマとしての起承転結を意識する。

 ドラマとしての起承転結を意識する。

 これはね、物語のバランスを司る意味でも結構、重要なファクターですよね。


 昨今、あまり起承転結にこだわる必要はないのかもしれませんが、小説を書く上で、今、主人公がどの位置にいるのか、どの局面を描いているのか、それを知って書いているか、知らずに執筆しているのか、その差は大きいと思います。


 起承転結の起の部分なら、物語の設定を数多く記すことも必要でしょうし、主人公に肉付けする意味でも、人物描写、風景描写、時代考証、背景に気を配るべきかなとも思います。


 起承転結の結の部分、クライマックスで、ようやく主人公にハイライトを当てるようでは遅すぎますし、物語の結論、結び部分で、主人公の描写に力を入れるのではあまりにも時既に遅すぎます。


 あまり形にこだわる必要はないのかもしれませんが、やはり小説にも黄金比率というか、骨組みのような骨格、なんでもしっくり収まる按分のようなものが、あるように思います。


 テレビなどでは、必ず1話の終わりに謎の部分を残し、次話につなぐような終わり方をしますし、次話をぜひ観たい、次の話が気になるような終わり方をします。


 小説においては、結・起承転結というように、物語の初めに、結論部分を持ってきて、時間軸を遡って、時代を逆行していく話法が持たれることがよくあります。物語の終わりが、冒頭シーンに戻り、そして物語は無限ループを繰り返すのです。


 ちなみに文章やストーリーの構成としての起承転結は、一般的な論理的文章では、パラグラフ・ライティングが用いられ(主張→根拠→主張')、映画などの脚本では、設定 、対立 、解決の、三幕構成が用いられることが多いそうで、3つの幕の比は1:2:1であることが多い。起承転結の4幕構成より、映画や脚本などのほうが1幕少ないのも特徴としては面白い。


 諸説はあるでしょうが、起20%、承30%、転30%、結20%程度が、無難なところではないでしょうか?


 温故知新ではないですが、先人から学ぶことはやはりたくさんあります。

 古きを温めて新しきを知る。

 そして、その積み重ね、日々の改良、切磋琢磨が大事なのかなと思います。


 


 

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