『最初の村周辺でレベル99にしてみた』をマジの人生でやってみた。結果、神になった俺が、日本人を異世界に召喚してチートをあたえてみたら……

ミリオン

プロローグ

~~神になるまではダイジェストでサクっと~~

俺の名前はセンエース。

『前書き』

「センエースwiki」というサイトが公開されました。

そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。

「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*)

 



本編



 俺の名前はセンエース。帰宅部の永久欠番にして、運命を調律する孤高の大エース。



 『彼』の名前は閃壱番(せんえーす)。


 地元で一番バカな公立高校で主席を張っているという、

 『なんとも形容しがたい謎な経歴』を積んでいる奇妙なド変態。



 ある日の放課後、

 彼が、スマホをにらみながら、


(……異世界系WEB小説……だいぶ、読みつくしたなぁ……)


 などと、心の中でつぶやいていると、

 隣の席の『反町(そるまち)』が、


「なあ、閃。今日、みんなとカラオケいくんだけど、お前もいく?」


 その発言に対し、

 閃は、まっすぐな視線で、


「いくわけねぇだろ。俺をナメんな」


 と言い切った。


「……俺、お前のこと、まったくナメてねぇけど……むしろ、すごいやつだと思っているけど」


「いや、お前は俺の孤高力をナメている。俺は常に究極の孤高。『愛』と『勇気』という『パリピな友達』に囲まれて日和っているアンチクショウよりも一段階上にいる真のヒーロー」


「……はぁ」


「というわけで、俺は帰る。まっすぐに帰る。俺の名前はセンエース。帰宅部の永久欠番。運命を調律する孤高の大エース」


「ま、なんでもいいけど……あ、そうだ。明日のレクリエーションで必要なタスキ。買っておいてくれた?」


「は? タスキ? なに、それ? 概念レベルで知らんのだけど」


「え、誰からも聞いてない? マジか、誰かは言うとは思ってたけど……」


 そこで、反町は、息継ぎをして、


「先週の金曜、放課後のホームルームできまったんだよ。お前は6限終了のチャイムと同時にそっこうで帰ったからもちろん知らんと思うけど」


「当たり前だろ。帰宅部のスーパーエースが『単位に関係ない放課後のホームルーム』に参加するといつから錯覚していた?」


「まあ、お前が参加しないことに関してはみんなもう諦めてるから、いいんだけど。――逆に『なんで今日は放課後に閃がいるんだ』って、みんなが不安を感じているレベルだし」


「5限終わりの休み時間で読み切るつもりが、ラスト少しだけ残っちまって、どうしようか悩んだすえ、結局、誘惑に負けて、放課後に、読みふけってしまった……帰宅部のエースとしてはあるまじき失態……なんて言っても、わからねぇだろうな」


「もちろんわからねぇよ。てか、わからせようと思って話してねぇだろ」


「まーねー」


「それよりも、買い出し分担で、お前がタスキ担当になったことに関しては、みんなあきらめていないからな。無視をしたらイジメに発展すると思え。ちなみに、イジメの内容は、文化祭実行委員長の強制任命だ」


「……すげぇ宣言かましてくるじゃねぇか、その『最果て』と断じるにいささかの躊躇も必要としない『最強の脅し文句』には、さしもの俺も、動悸と悪寒がとまらねぇよ……俺の心をへし折りにかかるとは、やるじゃねぇか、反町。俺はお前を認めたね」


「ありがとう。――というわけで、絶対に買い出しよろしく」


「うぜぇ……」


「そんな大変でもないだろ、一個買い物するだけだし。あ、でも、必要なのは『ただのタスキ』じゃなくて、『本日の主役』って書かれている例のアレな。じゃ、駅前のドンキでよろしく。この辺だと、あそこにしか売ってないからな」


「……だるぅ……」


 ため息をつきながら学校を後にしたセン。

 面倒くささと鬱陶しさに殺されそうになりながらも、

 一応、『クラス内での最低限の空気』は読んでいくつもりの閃は、

 言われたとおり、

 駅前のドンキに向かっていた。


 少し手前にある大きな交差点で、


「access‐行く方法 accompany‐同行  achieve‐成果を挙げる」


 単語カードを使って、

 一単語一秒の高速復習をしながら、

 赤信号を待っていると、

 そこで、






『『『『『……たくしたぞ……』』』』』






 空から妙な声が聞こえて、

 閃は、天を仰いだ。


「ん?」


 天を仰いでも、もちろん、そこには青い空が広がっているだけ。


(なんだ、空耳? にしてはハッキリ聞こえたような……)


 などと思っていると、



 ――キキキキキキキィィ!!!!!!



 彼めがけて、

 トラックが突っ込んできた。




 そしてはじまる。



 『数多(あまた)の想い』を『その魂』に背負い、

 『すべてのバッドエンド』を殺すために舞うヒーローの物語。

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