第7話

「説明はこのぐらいにして一人ずつ召喚の儀を行ってもらおうかの。まずはそこの男の子からじゃな」


そう言いってモンスター爺さんに指差された男の子は緊張しながら前に出て行った。


「召喚の扉の前に立って想像するのじゃ。自分のパートナーとなるモンスターの姿を、共になにを成したいかを、そうすればきっと彼らは応えてくれるはずじゃ」


男の子は扉の前まで行くと目を閉じ手を組んだ。そうすると扉がの輝きが揺らぎ始めやがて大きく光り始めた。


次の瞬間まばゆい光と共に扉が開き、1匹のモンスターが飛び出してきた。

目を凝らして見てみると大きな犬のようなモンスターが男の子の前に座ってじっと顔を見ているようだった。

男の子は少しの間呆然としていたが目の前のモンスターを見て状況が理解できた途端に満面の笑顔になってそのモンスターに抱きついて行った。


「無事召喚出来たようで何よりじゃ。ご覧の通り召喚されたモンスターは基本的には大人しく、また召喚した人間とは繋がりが結ばれ相手の考えている事が分かるそうじゃ。

この繋がりの深さこそ陽月師には重要になってくる資質の一つじゃな」


実際にモンスター召喚を目にし、テンションの上がりきった子供達は自分の番が待ちきれないと言わんばかりにソワソワ、キョロキョロと落ち着かない様子だった。


「焦らんでも扉は逃げたりはせんよ…と言っても聞かないじゃろうからな…次の子は君にしようかの」


そう指差されたのは隣に座るアランだった。


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