「節制」のジョーカー、死神添え、

暇の三

第1話違和感



ーー血にまみれた体を抱く、自分の体、が温かい何かに触れる


それはー彼女には、突飛に思えたかもしれないーーまだ、何も見えない彼女には


「、、、かわいい、よしよし、いいこいいこ」


誰かが抱きしめるーーその足は血に濡れている


ーーー弱っているのは、自分の体なのに、それに見向きもせず


そいつは、彼女を抱くーー夜の闇が、いよいよ大きくなってくる

涼しい風が吹き抜ける――いや、肌寒い、、、(--死なせるわけにはいかない)


ーー山の中で、このままでは二人とも―――死ぬのは確定である

だが、その瞬間ーーとったのは、生存ではなかった

――否、自分の生存ではなかった



ーーそいつにとって、疲れた体も、血を流したからだも問題じゃない


「--余裕だけど」

口の端を上げーー、左手で髪をかき上げる


ーーそして、構造に迅速に動き出した

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