正義を飾りのように見せびらかす大人達

˙˚ʚ奏翔ɞ˚˙

第0.1 プロローグ〜


このお話を読む前に…


気を悪くしないでほしい

決してあなたは悪くないのだと言うことを


見付けて、見入ってしまった

読んで気分が悪くなった


その場合はスグに読むのを辞めて

気分転換をしてもらいたい




では、ゆっくりと進めていこう



☆ とあるお話をモデルにしています


ーーーーーーーー


とある田舎


小さな町(まち)

この話の主人公の彼女の自宅から少し離れた場所に小さなデパートがある


ショッピングモールなんて言うも

数キロ先にできたはしたが

数十年後にSNSで「廃れたショッピングモール」と

ディスられる程の土地と人口


小中学校や保育園も車で10分かからない


大人には静かで比較的住みやすい好都合な場所

だが、暮らしには困る

車が無ければ仕事にも、生活にも困る

徒歩で買い物なんて言うのは

家族が居る世帯にとっては荷物が多すぎて

車が無い生活は考えられない



子供達が遊ぶには公園と神社と学校と図書館ぐらいしか無く


学校の規則である郊外へ出ないと

遊び場や買い物をする場所さえ無かった



電車や地理に詳しい大人達は子供に対して

「ここまでなら行ってもいいよ」

「ここまでなら1人で行って帰って来れるよね?他のお友達も誘っていいけど自己責任だからね?お友達を大事にしてね」


などと言う大人は居ない


子供達が勝手に行って

門限には帰ってくるのでそもそも怒られる事も

心配されることも無い


もちろん郊外へ出ていると親が知った場合

学校へ報告などしない

自分の子供を学校へ「売る」なんてことをすれば

自分達の面子(めんつ)がヤバくなるのがオチだからだ



郊外へ行くには電車やバス、自転車があるのだが

コレを使いこなせるのは中学生ぐらいからだ


小学生の低学年は自転車ぐらいしかない


頭のいい子でもせいぜい3年生からではないと

1人で電車やバスに乗り

時刻表を見て

お金の計算もして

帰りの電車は何時かな?と

時間の逆算もして帰らなくてはならない



そんな田舎に



お父さんとお母さん

お兄ちゃんと妹


の、家族がいた


母親は郊外に出ることは他人に迷惑がかかるから

行くなと、言う


父親は郊外に出でも良いが事故などにあったとき

周りから怒られるのは俺たち(親)だからな?

と、抑圧をかけてきた


兄は知ってか、知らずか、

ソレを許可も取らずすんなりやってのける人だった


その逆で妹は何も知らない「お嬢様」

兄とは違い何も教えてもらえず

ただただ大人の言うことを聞いていた



妹はできが悪すぎて家族から疎まれていた


兄が出来すぎるから


ただ、それだけ


比べられるのは兄妹の特権


と、言葉の響きだけをとった様な言葉遊び


比べられた本人は全く得をしていないというのに…



(誰も得をしないのならそれでいいのに…)


(私ばかり…惨めな思いしてる気がしてならない…)


(誰も損得勘定でしか人を見ない家族…)


(こんなのが本物の「家族」とほんとに呼べるのですか?…)

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