14話.執着。

 次の日、千花を家まで送った後一人で家に帰った。一人がいつもよりも大きく感じた。でも前よりつらくはなかった。私たちはこれからも一緒のはずだから。恋の期限は3年でそれ以上続くほうが異常だそうだ。そう思えば私たちは確かに異常だ。でもだからこそ私たちはこれからもずっと一緒のはずだと思えるようになる。いや、そうなってほしい。なるようにしたい。



 家に帰りたくなかった。家に帰ったら見たくもない母がある。だから家に帰ってすぐあたしの部屋に閉じこもり先輩に電話をした。家にいても先輩と一緒にいたかったからだ。

 「先輩はお正月に予定とかある?」

 「特にないけど。」

 まあ、いつも特にない先輩だからそうだろうと思っていたけど。

 「じゃあ、一緒に初詣に行かない?」

 「いいよ。楽しみにしてるね。」

 実は初詣とかにはあまり興味はない。でも先輩ともっと一緒にいられるならそれでいいと思っただけだ。



 正直、初詣なんてどうでもいい。ただ千花ともっと会える口実が必要だったから承諾しただけだ。千花が言ったなかったとしても一緒に行こうと誘うつもりだったし、もし先約があったとしても私を選んでほしかった。私が少し執着してるのかもしれないけど千花ともっと一緒にいたかった。

 一人のベッドに横になって千花が残した香りを嗅いでいた時に携帯のベールが鳴った。それはお父さんのメールで私の安否を聞く内容であった。学校生活は大丈夫か、お金に困ったりはしないか、最近何かあったりはしないかなど。最近、私の人生でとても重要な出来事が起こってはいくが、これは両親に伝えることができない。きっとこれまで見た覚えもないほど怒るだろうからだ。だからそれは内緒にしたまま元気で過ごしていると伝えた。

 両親が私たちの関係を認めてくれる日はたぶん来ないだろう。私は私の両親のことをよくわかったいる。だからあの人たちは変わらないということを知っている。ばれないように頑張るしかない。

 両親に言えない自分が少し嫌になる。



 先輩と付き合うようになったことは母には言わない。言いたくもない。そもそも何も話したくない。早くこの家を出たいだけだ。だから頑張ってバイトもしてお金も稼いでる。でもまだ全然足りないん。やっぱりあたしはまだ学生だ。大学生になってもまだ大人にはなっていない。

 だから就職にするか進学にするかの分かれ道で進学は先輩の大学をに受かったら行くことにしてできなかったら就職しようと思っていた。そもそそも大学にもあまり興味がない。ただ先輩と一緒にいたかったからの選択であった。だから来年に先輩が卒業したらあたしも大学を辞めて就職にしようかも思っている。そのような選択をしたときに先輩はどう思うなかな。こんなあたしを嫌がるのかな。

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