ほろ酔い女性の可愛さは、かくも強い(強い)

 短編なので、レビューを書きすぎるとオチのインテンシティーを削ぐ。簡潔に。

 まず、ほろ酔い女性の可愛さよ。
 男の身としては、ぐずぐずあまあまに駄々をこねられたい。次にどんな一撃が来るのか、身構えたい。死ぬ。

「帰りたくない」

 なんて言葉の破壊力。
 我々は、そのわがままを全力で受け止めなければならない。でないと大地に還る。
 骨折り損のくたびれもうけ、なんて言ってる場合じゃない。
 人間の骨は、およそ200余個。
 幾つもの終電が無くなる前に、我々は、この作品を読み終えなければならないのだ。