第18話 レイド(下)!
ゼフィンは通常スキルの武術、暗殺者を発動させ武器・防具スキルの武器破壊、気配遮断、闇暗魔術、絶対貫通といったスキルを発動させようとする。
まず最初に気配遮断により敵から気配を消すことによって相手から攻撃対象にならなくなるスキルを使う。制限時間は1分のため、時間としては十分である。
気配を遮断するゼフィンはそのまま暗殺者のスキルを使い身体能力を3倍にまで引き上げ武術能力が格段に上がる。
身体能力のおかげで素早さが上がった事により敵の背後に一瞬で移動する事ができた。
敵は依然と叫びゼフィンに気付いていない。
よし、これなら行けそうだ……
あとは武術と闇暗魔術のスキルを発動させて最後に……
ゼフィンは武術のスキルを発動させると打撃技に魔法技を合わせた攻撃ができるようになり闇魔術の上位互換である闇暗魔術を使い打撃技に魔法を加える。
喰らえ、
その攻撃は敵の背中に直撃し敵は体勢が崩れるその隙を狙い絶対貫通のスキルを使いもう1度同じ攻撃を敵の腹部に移動し両手に放つ。
そうして両手から生えていた木々は切断されミズ達は解放された。
ゼフィンの指示で罠スキルを仕掛けて待機していたトワの攻撃が始まる。
敵は休む暇もなくただひたすら叫ぶだけであった。
「さぁ、やっと反撃だ!」
そのトワの一言により敵はトワの方を見るとトワの罠スキルにより敵は体を拘束され一定時間、身動きが取れなくなってしまう。
そしてその間にトワが雷の技を放つ。
「
トワは空中に飛び敵に向かって雷をまとわせた弓で大量の雷矢を放つ。それにより敵は身動きが取れないため全ての攻撃が当たる。
それでも敵のHPは3割程しか減らず7割程しか残っている。
だがゼフィンはまだ作戦があるのかミズ達に指示を送る。
「ミズ様!氷の攻撃で敵を凍らせて身動きを更に取れなくしてください、ミクは身体強化で武術系の技を、シエルは一撃必殺の技を敵に何度も打って、トワは今の攻撃を繰り返して」
その的確な指示によりミズが初めに動き出す。
ミズは敵の身動きを取れなくする技を出すために拘束されている敵に少し近づき、敵の目の前で地面に片手をあて地面に向かって技をくりだす。
「早く倒れてください!
するとミズの手から大量の氷が生成され、その氷が地面に広がり敵の元まで氷がやって来るとその氷は勢い止まらず敵の体を氷で覆い尽くした。敵はかなり冷たいのか先程より大きな声で叫ぶ。
「グガァァァァァ!!!!」
敵のHPはほぼ減っていないがスキルなどに感覚耐性がないため感覚がかなり敏感らしい。
その勢いでシエルとミクがトワの攻撃の合間に攻撃しようとする。
トワの攻撃はいちよう範囲攻撃なので味方に当たってしまう可能性があり慎重に動く必要がある。ミズが氷の技で敵の動きを封じたおかげで時間ができ時間には余裕がある。
そしてシエルが一撃必殺の技を溜め、ミクは打撃技の攻撃にでる。
「行くぞ、喰らえ!!
更にシエルが、
「
2つの技がまるで連撃のように思えるほどその2つの技の威力は強烈であり敵を拘束していた氷は砕け散り敵は吹き飛ばされる。
敵のHPはもう1割を切っておりほぼ瀕死状態となる。最後の力を振り絞ったのか分からないが敵はふらつきながらも立ち上がり、ゼフィンに向かって襲いかかる。
これほどの技をだされHPもほとんど無いのに移動速度はやはり早い。
「これで終わりだ……ブラックホール」
ゼフィンから発せられた言葉は誰もが知っている全てを無力にする穴であり闇である。
ブラックホールがゼフィンの目の前に出現率すると敵はそれに吸い込まれ姿を消す。ブラックホールはすぐにゼフィンの前から消え、敵もそれと同時に現れなくなった。だがどこからか敵の叫び声が聞こえる。
「ガォォバィィィジダァァァ……」
その叫び声は明らかに魔物でもださないような声であり恐ろしい声であった。その声を聞いた数秒後、再び先程と同じくらいのブラックホールがゼフィンの目の前に現れ、先程ブラックホールに入っていった敵が気絶した状態で落ちてくる。敵のHPは驚く事に0になっており敵は少しずつ消えていく。
その姿を見た数秒後にCLEARと書かれた文字がフィールドの真ん中に現れそれ見た瞬間に敵を倒したのだと理解する。
「ゼフィン、その技なんなの??」
テキを倒したのは喜ばしい事だが明らかにレベル400程度の人が持っているはずのない攻撃と威力だったためミズがゼフィンに問う。ゼフィンは少し動揺しながらも隠す気は無いようでミズ達、みんなに話してくれた。
「この技は私のマルチプレイヤーであって私の現実の夫がくれたこのゲームで限位と呼ばれるスキルです。そして限位とはこのゲームで1番、強い位の事です。私の夫はレベル4000以上とレベルが違うほど強いです。私の夫はミズ様のお父様の秘書でもあります。」
その言葉を聞いた瞬間にその場にいた全員が驚く。
「はぁぁぁ???」
「まじか……」
「すげぇ!!!夫婦仲揃って秘書とか!!」
ゼフィンは少し照れくさそうにする。だがミズは頭の整理が出来ておらず混乱状態となる。
えええええええええええ
まずレベル4000以上とかふざけてんだろぉぉぉ!!!!
ギルドに入ってくれたらもう無敵じゃないか!!
しかもゼフィンの夫って……羨ましいなぁ、おい!
もう頭が使えないミズに代わりミクが色々とゼフィンに質問する。結局その日はまたゼフィンの話で一日が終わり、ミズはゲームをログアウトするとすぐに母親の元に向かいこの事を説明すると不思議な顔でこう言われた。
「瑞希の事だから知ってるかと思ってたわ」
いやいやいやいや、
知るわけねぇーーーーーーじゃん!
もう考えるのはやめよう。頭が爆発しそうだ。
そういやー父はいつ帰ってくるんだろ、父の秘書も父と帰ってくるんだろうし母に聞こうかな
「父さんっていつ出張から帰ってくるの?」
「もう少しかかるみたいよ、まぁ遅くて1週間ね……」
それを聞くとミズは父の秘書と遊ぶのは今後の楽しみにとっておこうと思い、それから1週間ずっとミク、トワ、シエル、ゼフィンとゲームする事となる。
だがそんな楽しい日が毎日続くはずがない。
このゲームはそれほど甘くない、それを知らされるのには少し遅すぎたのである。
私は攻略ゲーマーだけど最弱でコミ障です。そんな私は嫌いですか?
この言葉は今後のミズの事であり今は普通のゲーム好きの女子である。
1週間後の攻略ギルドのメンバーレベル
ミズのレベル345
ミクのレベル352
トワのレベル375
シエルのレベル384
ゼフィンのレベル482
である。
そしてこのメンバーのレベルを紹介するのは今回で終わり……
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