エルアラメイン真の試練第10階層 巨大竜

俺達は4階層のウインドドラゴンを倒した後、


 5階層の土竜アースドラゴン、6階層の水竜リヴァイアサン、


 7階層の火竜ファイヤドラゴン、8階層四頭竜、


 9階層セイクリッドワイバーンを倒した


 それぞれのご褒美スキルは


ウインドドラゴン:回避スキル『幻影』、風属性攻撃魔法『ウインドランス』、探知系スキル『振動感知』


アースドラゴン:防御魔法『アースプロテクション』、土属性攻撃魔法『ストーンランス』、探知系スキル『魔力感知』


リバイアサン:回復魔法『メガヒール』、水属性攻撃魔法『ウォーターランス』、水属性防御デバフ魔法『ウォーターダウン』


ファイヤドラゴン:防御スキル『神盾』、火属性攻撃魔法『ファイヤランス』、探知系スキル『熱源探知』


四頭竜:攻撃魔法『メテオストライク』、状態異常回復魔法『クリア』


セイクリッドワイバーン:飛行スキル『スカイハイ』、状態解除魔法『ディスペル』、状態異常防御魔法『ベール』


「あっ、つっ」


俺が思わず声を出してしまった


 俺はゴーレムで次の10階層を偵察していた


「蒼君、大丈夫?


 10階層の魔物にゴーレムがやられたの?」


南が心配そうに聞いてくる


「ああ、やられた。今回もドラゴンだ」


「ドラゴンなら楽勝じゃないの」


「いや、今回のドラゴンは桁違いのでかい......


 20m以上のサイズ」


「2,20m」


南が驚く


「でかいだけだ。基本は変わらない」


俺は決意する


「さあ、行こう!」


俺は思い切って言ってみた


スルーされたらどうしようかと思った


やっぱりスルーだ


「遙、何か返事してよ」


いや、蒼君らしくないから、ちょっとね


 遙のいじめだ


「遙の意地悪」


「へへ、蒼君をいじめていいのは私だけなんだからね」


戯れてたけど、結局、階段を下がっていき地面に行き着く


 やはり、広い大地、大きく広がった青い空 


 雲が棚引く


「もう、見つかったみたい」


「ああ、あれだけでかいとそりゃ見つかるな」


「こっちも簡単に見つけられるけど」


戦いが始まった。まずは南と俺の攻撃魔法


「汝の力に届きし焰よ、我が血と汝の血を混じりて、再び大地の恵と共に、


 王者の力を顕現せよ、薙ぎ払え、『フレアランス』」


「汝の力に届きし焰よ、我が血と汝の血を混じりて、再び大気を震わせ、


 王者の力を顕現せよ、薙ぎ払え、『フレアランス』」


既に俺と南は『フレアアロー』の上位攻撃魔法『フレアランス』を覚えていた


 今までと格段威力が増している。だが、この巨大な竜の鱗は耐えた


 俺が前線に出る。南が次の魔法を唱える


 いつもの様に南は簡単に巨大竜の両目に攻撃魔法を当てる


『ぐああああああああああああああああああああ』


巨大な竜が怒りの咆哮をあげる


 巨大竜の口から火の粉が舞い上がる


「ブレスだ。南、防御スキルを!」


俺は叫んだ


「『神盾』」


「『ファイヤプロテクション』」


ブレスより先に二人の防御魔法とアビリティが発動する


 俺達は新しいアビリティや魔法の事を神ちゃんから聞いていた


 魔法とアビリティは共存できる。つまり、二つの効果は重ねがけできるのだ


 神盾は50%防御アビリティ、ファイヤプロテクションは火属性攻撃50%防御魔法


 つまり、どんなに強力なブレスであってもダメージ0だ


 おかげで俺達は全くダメージを受けない


 巨大竜のブレスのおかげでこの竜が火属性である事がわかった


 俺と南の魔法攻撃が氷属性のものに変わる


「「冷気よ 時が止まりしものよ 命の根元たる水より 盟約の言葉により 


 我が手に集いて力となれ『フリーズブリッド』」」


南の魔法詠唱が力ある言葉に変わる


 やはり火属性だ。フリーズブリットはそれ程強力な攻撃魔法じゃ無い


 だが、効いている


 勝機が見えた、と思った時


『ガキン』


嫌な音と共に俺の短剣が折れた


「しまった!」


俺は『跳躍』、『空間跳躍』で前線から後退する


「大丈夫?


 蒼君?」


南は心配して俺に駆け寄った


「大丈夫だよ。短剣が折れただけだ


 今、代わりの短剣出すから」


「私、許さねー」


南の口調が乱暴になる


 あの南からこんな乱暴な言葉が出る事を知ったら大勢女性不審になるやついるな


 1号ここにいます


「私、声が聞こえたの」


「何?」


「力を欲するなら、我の名を呼べと聞こえた」


「それって......」


「蒼君をいぢめる奴は私が許さねー」


勇者、剣聖、剣豪、賢者、この4つのジョブはこの世界の最上位職


 そして、それぞれ対になる武器が生まれるという伝説がある


「汝の名、それは聖剣デュランダル」


南の胸元から美しい銀色の輝きが生まれると一振りの剣が出てきた


 白く、金銀で装飾された美しい剣だ


 南がその剣を手に取ると魔法詠唱に入った


 そして


「「冷気よ 時が止まりしものよ 命の根元たる水より 盟約の言葉により 


 我が手に集いて力となれ『フリーズブリッド』」」


ただの氷弾の魔法はドラゴンの胸の鱗をあっさり突き破った


 そして、凍ついていた


 南が、その剣で巨大竜を薙ぐと


 ドラゴンは霧氷の様に消え去った


 そして、巨大なドラゴンが消えて行くと以前と同じ様に屋敷が現れた

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