第22話 繁殖する権利

登場人物紹介

 地球側

マヒナ:天球探査に積極的、大企業月光の社長、ハワイ語で月


佐藤 :天球探査否定派大国、グレートウエストの天文台長


 天球側

アキ:天球人、アキの森の哲学者

マキ:天球人、科学者、真実の真(マ)

シキ:天球人、武芸者、死(シ)

ミキ:天球人、好奇心旺盛


マウ:地球人の男、最初に天球に渡り不老となる、ハワイ語で(永遠の)


マオ:地球人の女、天球二人目の不老、ハワイ語で(雨が止む)



アキ「この交信で約束事を決めるのはよしましょう」


佐藤「わかりました」


アキ「お互いの知りたい事について話をしましょう」


佐藤「では、お聞きします、アキの森以外に天球人は居るのでしょうか」


アキ「知りません、我々は毎晩親木に戻って眠るので、、遠出・移住をしない習性なのです」


佐藤「では調査しても構いませんか」


アキは疑問に思った。

『天球に非干渉派なのに調査したい?』


アキ「ご自由にどうぞ、また報告も必要ありません」


佐藤「調査はマウとマオに依頼してみます」


マオとは、先日生き延びた地球人女性の事だ。


アキ「、、時間のようなのでマキに代わります」


毎日定時になると、

宇宙船建造の為、

地球科学を天球人科学者マキに教える勉強会が行われていた。

現状、通信時間のほとんどは勉強会に割かれていると言っていい。



数日後、また月光に交信の権利が回ってきた。

マヒナ社長「マオはどうしていますか?」


アキ「天球の自然環境に慣れる為、マウとシキが世話をしている」


天球で生き延びた地球人には報酬として自由が約束されていた。

そもそも地球から天球に送る物資報酬は無く、法律も及ばない。


アキ「マオといえば、先日(前話)話した『望むだけの寿命を得た時にどうするのか』

の答えは出ましたか」


マヒナ「、、まだです」


アキ「そうですか、、すでに『マウ』は長寿を得ていますね、

彼は男、そして今回生き延びた『マオ』は女、両名とも自由ですね」


若々しい男と女。

宇宙飛行士に選ばれるほど優秀。

そして共に暮らしている。


愛が芽生えたら?

子が生まれたら、、第二子が生まれたら?

『望むだけの長寿を得た時とはいつの事なのだろうか?』

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