第18話鋼のごとく

ーー嘘つきは嫌われるという

だから、小曾「椎葉」は嘘なんかつかない


嘘なんかついてない、嘘なんかついてないにもかかわらず

どうしてこういうことになっているのか、何かが間違ってるんじゃないかという気持ちは依然としてある

とううか、ないわけない


それはそれとして、だがーーそれでも人間が憎い嫌いという気持ちは膨れが上がり

とどまることをしらない

人間を見ると吐き気がするとまではいかないものの

へらへら笑ってる人間に生理的嫌悪がするぐらいには落ちた

堕ちたのである

決して戻っては来れないところまで落ちた

かれならいうだろう

そんなことはないと

「村風」なら「渡部」なら言うだろう――だがそこに、村風も「渡部」もいないのだ

断じていう、今、底に村風も渡部もいない

いないということがどういうことなのか、それがどういうことを表すのか考えたことはない

取るに足らない相手だからだ

少なくとも椎葉にはそう思っていた

彼らは違うとしてもー―椎葉だけはずっとずっと、そう思っていた

(なんでかな)

痕期時、村風に抱きしめられてから村風のにおいがする

不快、不快、なのに、とることはできない

滑稽で、涼やかで

あの時まで、ずーーっと村風のことを嫌いだとも何とも思ってなかったのに

痕期から人間のことを嫌いになったのに、今でも「村風」だけは好きっておかしい

いやおかしくはない

友達が好きだ、良心が好きだ

おばちゃんが好きだ

おじちゃんが好きだ

「それでも「人間は好きだよ、嫌いだけどね」

暗ビバレッジこそが答え

答えのない矛盾こそが答え

答えるということと、答えないということが同一の意味を指している

嫌いだよでも嫌うとそれがそれがそれじゃなくなってしまうから嫌いだよ

そうだ真に潔癖なら自殺するしかないのだ

それも他人を巻き込んだ

豚肉、鶏肉、牛肉

人はかわいそうだと言いながら己を手を汚している

無自覚に

残酷なことをしながらそれを当たり前のことだと持っている

人には優しくしろといいながら、優しくできないそれが人なのである

まぁそれはしょうがない

しょうがないことなのであるが、まぁそれはそれとして

止まることなんてできないいつから錯覚していた

いつから錯覚していたいたのだ

人間の本性は善だと

人間の本性は善でも悪でもないということㇾそれこそが答えなのではないだろうか「矛盾これすなわち答えなり

ということになる

そもそも、男がいて女がいると追うことこそが矛盾

女がいて男がいるということこそが矛盾

陰があって「陽があるということこそが矛盾

陽があって陰があるといことこそが矛盾

ーーーーー矛盾の産物だ「僕たちは」

矛盾なのだ、大いなる、大いなる、矛盾で

悲しくてどうにもならなくて

楽しくて道の藻ならなくて

顔で笑って、心で泣いて

ああくそくらえ、でもありがとう

だからーー倒すね

夜行さん

ありがとう

「はぁーーーー」

裂ぱくの気合がほとばしった

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