有栖川天舞音の学生生活(ハイスクール)

斑鳩

第1章性感刺激(ザ・セクシャル)

第1話 喘ぎ声

世界で能力の存在を公表されてから、百年が経過した日本では、能力者に関連した施設が点在している。

そんな世界では、能力者の力に応じたランク付けが存在しており、一~十に振り分けされており、そのランクが優位に働く社会となっていた。

日本では能力者の為だけに造られた学校、能力者開発学校が存在していた。そんな能力者開発学校で物語が始まる。


二〇三〇年五月七日火曜日


ゴールデンウィークが終わり、能力者開発学校の学生達は再び学校に通うに日々に戻った学生達の足取りは重い。

そんな中、一際足取りが重く、目の下に隈が出来る程の寝不足の少年ー早川叶多(はやかわかなた)は寝癖が付いている黒髪を無造作にかきむしる。

叶多がこれ程の寝不足になったのには理由が存在している。

能力者開発学校のクラスはランク毎にクラス分けされており、叶多のクラスは一年0組だ。ランクは一~十までだが、能力者開発学校の0組は更正施設の位置付けされるクラスであり、叶多は過去に能力が暴走した過去があったせいで0組に振り分けられていた。

叶多はゴールデンウィーク期間内に能力を完全に扱える様になって、0組から別のクラスへと移そうと励んでいたが、その結果はゴールデンウィーク前となに1つ変わる事は出来ずに居た。

そんな叶多はため息を溢しながら、一年0組の教室の扉に手をかける。

叶多は一年0組に入ると真っ直ぐ、自身の席へと向かう。

0組の生徒は欠席の者を除いては全てが出席しているこの状況で、叶多は誰にも話しかけようとはせず、誰も叶多に近づこうとする者は居なかった。

それは叶多だけでは無く、0組の全員は誰一人として会話をした者は居なかった。


「あん、あんっ」


その艶やかな声は0組の教室を支配した。

高校生とは言え男達の居るその教室でその艶やかな声はあまりにも刺激的だった。

叶多を初めとした男性陣はその艶やかな声がする方向へと自然と目線を向けていた。この時点で殆どの男性陣は動画によるものだろうと思いながら、視線を向けていた。

しかし、艶やかな声の持ち主の女性は息を切らしながら、床に倒れ込んでいた。

その人物を目にした男性陣は勿論、女性陣達も驚愕していた。

その人物は0組で、誰もが認める程の美貌の持ち主である有栖川天舞音(ありすがわあまね)だったからだ。

金髪碧眼にして、Dカップのその女性から発せられた艶やかな声の主と知り、0組の生徒達は初めて声をあげた。


「……急にどうしたんだろ?」


声をあげたのは女性陣が大半で、男性陣はその声の艶やかなさを噛み締めていた。

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