箱根EP - 05 ヘルフェスタ

 「サラさん!?さっきのはいったいどういうことなんですか…??」


「いや別に、サプライズにしたらノアもちょっとは驚くかなと思っただけだけど…」


 そういう問題じゃないし、そういう問題じゃな…いや、落ち着けレイナ。あなたはクラスの中でもそこそこの(たまに得意科目で90点取るくらいの)優秀ゆうしゅうな頭を持ってるはずだから冷静になれば理解できるはず。


 話を整理すると、サラさんとノアはスワローテイル時代のチームメイトだった。ノアは機械人でサラさんは人間。仲の良かった二人はスワローテイル解散後も仲良く過ごすはずだった。しかし、生粋きっすいの走り屋であるノアはいたわって走る、つまり能力をおさえて走るくらいならとサラさんを置いて旅に出てしまう。


 ふらふらとどこをさまよっているのか行方は知れなかったが、たまにサラさんの家に寄って滞在たいざいしていくタイミングで安否あんぴを確認していたと思われる。


 そして、たしかノアが最後にサラさんの家を訪れたのは半年くらい前だと言っていた。ノアが最後に訪れてからの半年間の間に、今度はサラさんの家に”ノアの妹”を名乗るスワローテイル時代のノアにそっくりな機械人の女の子が現れ、なぜかサラさんは家族にしてしまう。で、今サラ宅のリビングではノアとその妹を名乗る女の子が剣呑けんのんな雰囲気…と。


 なるほど、意味が分からない。


 み込めない点は3つ。


一つ目、リーンと名乗る女の子は本当にノアの妹なのか?だとすると、どういう間柄あいだがらなのか?


二つ目、なぜサラさんはリーンを家族にするに至ったのか?


三つ目、ノアとリーンはなぜあんなにも微妙な雰囲気になってしまっているのか?


 今この場でサラさんに聞いて解決できる疑問は一つしかない。なのでとりあえず


「サラさん、なんでノアという存在がありながら、機械人の妹とかいう謎の存在を口説くどいちゃったんですか…?」


「口説いた…?え、なに、レイナちゃん、私がノアの代わりが欲しくてリーンを口説いたと思ってる?ちがうちがう、口説いたのは私じゃないし私はむしろ口説かれた方だよ」


「口説かれた…?ノアの妹に…?何があったんですか??」


「うーん、簡単に言うとね」


 サラさんがおどけたような態度をとった。


「”私、このままだと壊れちゃうからお願い、家族にしてください”ってあの瞳で見つめられちゃった」


「なるほど…」


 なるほど…なるほどなるほど。なるほどな?うーん、要領ようりょうを得なさ過ぎて納得しそうだ。


「4か月くらい前、いつもみたいに道の駅に野菜を届けてたら、ちょうど昨日のレイナちゃんみたいに”すいません、スワローテイルのサラさんですか!?”って後ろから声かけられたの」


「ほう」


「それで、そうですよーサインですかー?って言ったら、私を家族にしてくださいって」


「ほ…いや、なんでいきなり??」


「で、これまた昨日みたいにカフェに連れてって、まあリーンはもの食べられないんだけど、とりあえず落ち着いて話だけ聞こうかって。そんでもってリーンが言うには、自分はあなたがスワローテイル時代に組んでいたノアの妹、つまり後続機で、カモシカ運輸が事業から撤退した後、後ろ盾がなくてどうしようもなくなってしまったというところにたまたま道の駅で私を見かけて、声をかけたっていうことらしい」


「え、じゃあ本当に、冗談じゃなくノアの妹なんですか?」


「本人もそういってたじゃん。まあ、一応個体識別コードまで教えてもらって調べたけど、正当なノアの後続機だった。これはほんとだよ」


「じゃあ、壊れちゃう…っていうのは?」


「レイナちゃんは知ってるかわからないけど、機械人も人間と同じく生きていくにはそれなりにお金がかかる。新しい機体になったノアは違うかもしれないけど、普通は食事なんてまずできないし、入浴も可能な機体は珍しい。傷ができればそれを直すためにメンテナンスセンターにかかるしかないし、何もなくても肌や髪の劣化は毎年ちゃんとしたメンテナンスが必要になってくる」


「たしかに」


「あとは、私はノアとずっと一緒にいたから問題ないけど、なんせ機械人はまだ人間の生活に人間として溶け込み始めて日が浅い。法律上はおんなじ権利を保障されてるかもしれないけど、実生活じゃ生身の人間の承認を得ないとできないことも多くて、結局は保護者…っていうと子供みたいだから、私は家族っていうけど、まあ人間の家族を作るのが一番手っ取り早いしすべてがうまく回るの。会社という後ろ盾を失ってしまったリーンは、生きていくうえで別の後ろ盾が必要だった、っていうことらしい」


「でも、なんでサラさんなんでしょうか」


「それは私があまりにも魅力的だったから、つい…」


「まあ魅力があったのは間違いないでしょうけど、そういう魅力じゃないでしょう?」


「もぅ…レイナちゃん結構手厳しいよね」


「ボケか突っ込みかでいうと突っ込み派ですね、たぶん」


「えっと、さっきも言った通り、私はノアとずっと一緒にいたっていう実績じっせきがあって、スワローテイルの中でも機械人だからって何とも思わないタイプだった。実際ノアはかわいかったしね。機械人を家族として受け入れてくれるような人というと?」


「機械人に理解がないといけない…」


「そう。今でもあんまり機械人と仲良くしてるって人はみないから、やっぱりいないんだろうね、機械人に理解を示してて、さらに生身の人間と同じように受け入れられる人間って。そういう意味ではレイナちゃんもそういうレアな人間の一人じゃない?」


「私は…その、最初はまあ不安もありましたけど、っていうか今も不安は尽きないですけど、とりあえずノアのおいしそうに食べ物を食べる姿と寝るときにすそをぎゅっとしてくるのはかわいいと思います」


「え、ノアって寝るとき裾をぎゅっとしてくるの!?なにそれ私には全然そんなことしてくれなかった…っていうかそうか、睡眠っていう概念も新しいんだったね」


「そうですね。リーンちゃんは寝ないんですか?」


「うーん、スリープはしてるみたい。でも、寝てはいないと思う。だって、どんな状態でも声をかけたらちゃんとすぐ反応するし」


「へー、新しい機体って凄かったんですねー」


「そうねーって、あ、そうそう話戻るけど、リーンも一応私のうちにくる前はピザ屋のデリバリーとかお花屋さんのバイトとかで生活費稼いでたらしいんだけど、食事はできない、お風呂も入れない、お金のかかるメンテナンスはできないだとやっぱり人間と同じようにふるまうのが難しくなってきたらしくて、新しい機体に更新するための後ろ盾が私、というか、私たちチーム天城ロータリーってわけ」


「え、チーム天城ロータリー…?ってことは、え、説得しなくても、SPEEDSTARには参戦するつもりだったってことですか!?」


「だって、あんなかわいい女の子、しかも元チームメイトの妹だっていうのに見殺しになんてできないでしょ?で、機体の更新にかかるお金はまあ折半せっぱんしてあげるから、その代わり私と走ろう?って」


「えええまじですか、じゃあ、ノアの説得は…」


「別にしなくてもいいよね」


「…そいえば、なんだか急に中の音静かになりましたけど、大丈夫でしょうか?」


「さてさて、どうなったかなーっと」


 サラさんと二人でリビングに戻ると、ちょうどノアが土下座をしているところだった。


「ぷはははは!!まじかノア、妹に頭も上がらんかったか…ヒーっ、やばいおなかよじれる…傑作じゃん」


「サラさん笑いすぎですよ…っていうかノア、いったい何がどうなってこうなったの?リーンちゃんも…」


「すいませんレイナさん…姉に”いっつも自分のことばっかりで、私たちのことなんてつゆほども気にしてなかったのね…”って言ったら無言でこう…」


「私から言えることはもう何もありません。機体の更新でお金を使い果たしてしまった今の私ではできる支援もありませんし、第一、私の家族であるレイナさんたちに迷惑をかけるわけにはいきません。なので、どうかこの通りです」


「いやーほんとにいいもの見れた。リーン、もういいんじゃない?聞きたいことは聞けたんでしょ?」


「はい、私たちの仲間のその後はほとんど知らないっていうことがきけました。まったく姉さんは…」


「すいませんでした…」


 この場面だけ見ると、もうどちらが姉かなんてことが分からなくなってくる。きっと、私もそのうちノアから聞かなければいけないことがたくさんあるんだろう。


「で、ノア。リーンの説得はうまくいったの?リーンが出ないと私も出れないんだけど」


「あ!そうでした…リーン、実はですね…」


「姉さん、このおよんでまだ走る話をするつもり?」


「いや…その…」


 たじたじなノアの姿は見ていて少しかわいそうだったけど、サラさんもリーンちゃんも分かっててやってるんだと思うと、愛されてるなあとも思う。まあ、かわいそうだけどね。


「いいわ、姉さん。どうせ姉さんのことだから、レイナさんとタッグを組んでSPEEDSTAR目指す!っていう魂胆こんたんでしょ?で、ライバルが欲しいから私はサラと組んで出ろって、そういう話じゃなくて?」


「え…?はい、そういう話をしようと…」


「いいわよ、出てあげる」


「え、ほんとにいいんですか!?」


「ただし、もちろん無条件っていうわけにもいかないわよね。こういうのはどうかしら。私はレースに参加してあげる。その代わり、私と一緒に散っていった姉妹を探すの手伝ってくれない?」


「うっ…その…」


「これは私だけのためじゃなくて、姉さんのためにもなるのよ?いままで見向きもしなかった分のツケを払うだけで、もれなく私とサラがライバルとしてSPEEDSTARに参戦する。姉さんにとってはいいことしかないと思うけれど?」


「ノア、リーンちゃんたち放置してたんでしょ?さすがにひどいと思うよ。ほかの子たちが何人いるかは知らないけど、せめて探すの手伝うくらいはするべきじゃない?」


「レイナさんがそういうなら…リーン、手伝いましょう。いえ、手伝わせてください」


「よし、これで交渉成立ね。私ったら、ちょっと姉さんに甘すぎたかしら…」


「よしよし、これで晴れて私とリーンはチーム天城ロータリーとして、SPEEDSTAR参戦を目指すことになったんだね。そういえば、レイナちゃんたちのチームは何になるの?」


「チーム五十嵐エンジニアリングです。五十嵐エンジニアリングは私の家族で経営してる機械整備工場の名前です」


「え?じゃあひょっとして、ノアの機体更新も…」


「はい、うちの父が全部やってくれました。家族経営の小さい店ですけど、スクーターの整備からギアのチューン、機械人のメンテナンスまで、幅広くこなしてます…父が」


「本当!?ちょうど今リーンの機体メンテナンスをどこでしようかって探してて…でも、機械人のメンテナンス扱ってるところって全然ないんだよね。もしよければ、リーンの面倒も見てあげてくれない?」


「それは父さんに聞かなきゃわかんないですけど…たぶん可能だと思います。うちの父も、あのサラ・アニーラから仕事をもらったってなると鼻が高いんじゃないですか?」


「ははは、まあとりあえず帰ったら聞いてみて。そんでもってOKそうなら、私とリーンがちゃんとじかにお願いに行くから」


「分かりました、聞いておきます」


「そういえばサラ、そちらはリーンと組んでSPEEDSTARに参戦するって言ってましたけど、もう参加資格申請締め切りまで三週間しかないですよ?サラはともかく、リーンはどうやって参戦にこぎつける気ですか?一応ある程度の順位は必要になってくるはずですが…」


「ああそれ、そのことならすでに対策済みだよ。っていうか、はじめからSPEEDSTARには出るつもりでいたからね。準備はしてある」


「え?準備はしてあるって…じゃあ、私の説得って…?」


「私がノアのたじたじになる姿が見たかっただけだよ。ごめんね」


「…サラ、私は土下座までしたんですよ?」


「それは自分の身から出たさびでしょ?」


「いやまあ…じゃなくて、ええい、なんだか悔しいので今日こそどちらが格上か、勝負しようじゃないですか!レイナさんの前でこれだけ恥をかかせてくれたんですから、わかってるでしょうね」


「いいけど…いや、私は今ちょうどレーシングギアないし、せっかくだからリーンと勝負してくれない?」


「リーンと…?失礼ですが、勝負にすらにもならないのでは?」


「姉さん、流石さすがにそれはなめ過ぎではなくて?」


「でもリーンちゃん、機体は旧式でしょ?ノア、機体は新型だしギアも新しくしたばっかりだからきっと速いよ…?大丈夫?」


「レイナさん。私は確かにほとんどのスペックで姉さんにおとっているかもしれません。それに、経験も姉さんと比べればほとんどないに等しいです。でも、勝てないと言い切るのは少しもったいないとは思いませんか?」


 リーンちゃんは不敵な笑みを浮かべる。その表情は、スワローテイル時代のノアがレース前によく見せたものと瓜二うりふたつだった。さすが姉妹…


「じゃ、どうせ参戦資格申し込みの締切も近いんだし、一種くらいサクッと勝負がてらランキング入りしちゃいなよ。…そうだな、このあたりだとヒルクライムかスラローム、オフロードがあるけど、たぶんヒルクライムが一番面白いかな?」


「ヒルクライム…サラと出会った頃を思い出しますね。リーンもそれでいいですか?」


「私もヒルクライムで構わないわ」


「じゃあ、ルールは…簡単でいいよね。うちの近所にある峠道でヒルクライムアタックをして、順位が上だった方の勝ち。負けた方は全員にジュースおごる、でどう?」


「サラ、それだとリーンは勝ってもジュース飲めないのでかわいそうですよ」


「いや姉さん、もし私が勝ったら、機体を更新したあとの楽しみとしてとっておくから。安心して」


「リーンがそれでいいのならいいのですが」


「じゃ、決まりね。ふたりとも準備して」


 なんだか、面白いものが見れそう。私は基本的に今までソロで走ることがほとんどだったから、他人が競争してるのを見るのはSPEEDSTARのレース中くらいだ。胸が高鳴る。そういえば、私が飛脚を始める切っ掛けになった安房峠あぼうとうげアタックも、ノアのヒルクライムだった。あの走りを間近で、しかも仲間として、さらにはサラさんと一緒に見られると思うと、もうSPEEDSTARは始まっているのかと錯覚してしまう。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「リーン、準備はいいですか?」


「いつでもOKよ」


「ふぅ…久々ひさびさのコールですね。興奮してきました。では」


「「箱根地区、山岳道路上り、オールクリア。こちら登録ナンバー」」


「88番、五十嵐ノアより」 「96番、リーン・アニーラより」


「「SPEEDSTARRECORDSへ。”ヒルクライムアタック”計測を申請しんせいします」」


 数秒の後にオペレーターより返信。私達にもオペレーターからの情報が見られるよう、モニターチャンネルを開いてもらっている。


「現在位置を確認。箱根地区山岳道路、エリア3、クリアを確認。ナンバー88及び96の申請を承諾しょうだく。周囲を一時的に閉鎖します。ナンバー88及び96はヒルクライムアタックを開始してください。タイム計測はエリア3出口です。Good Luck,Challenger」


「いよいよですねサラさん」


「見ものだよ〜これは」


「ところで、リーンちゃんのギア、エンジン積んでなくないですか?あれって…」


「まあまあ、みててよ」


 二人がスタートの体勢をとった。サラさんが合図を送る。


「Ready,GO!」


 スタートした瞬間、リーンがあっという間に見えなくなった。ノアはまだスタートから加速を始めたばかりだ。さすがのノアも驚きを隠せないようで


『サラ!あれは一体何ですか!?どういう魔法を使ったんですか!?』


「まーまー、せいぜい頑張って追いついてよ元相棒?」


『おかしい…私が一瞬でおいていかれる加速とは…?』


「サ、サラさん。あれ、ほんとにどんな魔法なんですか?あの化け物みたいに速いノアが、普通に離されましたけど…」


「ヘルフェスタ・Full E-On。リーンのギアはモーターが普通のギアとは全く違う。ありえないほどの高トルクを一切のロスなく地面に叩きつける、完全なゼロヨンマシーンってとこかな」


「ヘルフェスタ…??」


聞いたことのない名前だった。とっさに調べようとしたけど、それどころじゃなかった。モニター上でノアとリーンちゃんのアイコンがみるみる近づいていく。


「あれ、ノアが巻き返してますね」


「やっぱり、リーンには経験が足りないよねえ…」


「あ、抜いた」


 ノアのアイコンがリーンちゃんを抜いて、その後少しづつ離していく。


「さすが私の元相棒。もはや人間のスピードじゃないね。もう少し機体をいたわって走ればいいものを…」


「これが、ノアの本気…?」


「いいや、流石に彼女も半分お遊びだってわかってると思うから、本気はまだまだこんなもんじゃないと思うよ」


 結局、ノアはスタートから2分53秒でゴールした。リーンちゃんは3分16秒。ノアは…速かった。


「「ナンバー88(96)からSSRへ。ランキングお願いします」」


 二人がギアを冷却しながらゆっくりと下ってきた。リーンちゃんの足者のモーターは、バチバチとすごい音を立てていたけど、サラさんが気にする素振りも見せないあたり、どうもこれで正常らしい。結果としてはノアが勝ったけど、そのノアをスタートで置いてけぼりにしたヘルフェスタのギアは、とんでもないものだというものがよくわかった。


「SSRよりナンバー88、及び96へ。おまたせしました。箱根地区山岳道路エリア3でのランキングは88、2位、96、6位です。箱根地区山岳道路総合順位は88、2位、96、8位です。お疲れさまでした。このあとも安全走行で」


「ふ、ふたりともあっさりランクインしてるんですけど…」


「まあこんなもんだよね、お疲れふたりとも。リーンもスタートは良かったじゃん。あとはもう少し走ることに慣れれば、ノアに勝つのも夢じゃないかもね」


「サラ、あれは一体どういう…」


「まあいいじゃん、お疲れ様。リーン、ジュースおごりね」


「さすがに初心者で勝てる相手ではなかったですわね」


「いや、初心者!?8位入ってて!?次元が違う…」


 機械人はみんな化け物なのかもしれない。


「というか、誰ですか私より速い人間は。現代にも競いがいのある人間が…?」


 と、サラさんが満面の笑みを浮かべる。まさか…


「やーいノア、やっぱり腕が鈍ったんじゃないの〜!?そんなんでSPEEDSTAR優勝狙えると思ってるのか〜??」


「サラ…っ、あなたという人は…!!」


 この場にいる人の中で、私だけがSPEEDSTAR参戦ギリギリの実力だった。おかしい。周りの人間が速すぎる。サラさんもノアも、第一線から退しりぞいていたとはいえそこはさすが元SPEEDSTARS。それに、よく考えたらリーンちゃんもノアの妹ということは、飛脚用として作られてるはず。だから、遅いわけがないのだ。しかも、スピードフリークのノアの正当な後続機とあれば、この順位は不思議ではない。


 とにもかくにも私も早く参戦資格取らなきゃ、みんなに追いつかなきゃ、という焦りが脳裏のうりを焦がしたのだった。








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