19 渦

数え切れない後悔と

わずかばかりの幸せを手に


離れゆくと知りながら

別れねばならぬと知りながら

私たちは生まれてきた


平穏と波乱を孕んだ混沌が

我々の中で渦を巻いている


望むものはない

叶うこともない


ただこの渦の中心で

心の底を掻き立てる物の正体を

私は知りたいだけなのだ

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