第6話  出口がないこと。

痛みで心が軽くなる

だって、痛いと謝らなくていいから


苦しいと少しホッとする

そしたら許してくれるかもしれないから


いつだって

被害者でいたいのは

ずるさの証


ずるいのはいつだってわたしだった


強く握られた腕の痕を

一日中眺めていた

けれど、その暗闇に目が慣れると 

途端に不安になった


息苦しくなればなるほど

解放されていく気がして

安心出来たのに


どこまでも

どこまでも

堂々巡り


単なる自己満足だとしても


出口がないことで

生きていて行ける様な気がした


でも、

出口は必ずある

そして救われる


救われた分だけ

後悔は消えないものとなる






















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