第4話 ファルオードの町

 ゴブリンを倒し歩くこと30分、ようやく町の門が見えてきた。

 そこそこの規模のようで町を囲む塀がある。

 入り口には少しの列ができていたが並ぶことにした。


 自分の番になったところで女の騎士が聞いてきた。


[身分証明になるものは、お持ちでしょうか?ギルドカードでも良いのですが。]


[すいません、遠くの田舎から来たものでないのですが。]


[そうですか。銀貨1枚でお作りしますので詰め所の方まできていただけますか?

 身分証明書を作りますので。]


[わかりました。お願いします。]


 歩いて行くと小屋の中に案内され六角形の魔法石のような物があるだけだった。


[これは、なんでしょうか?]


[これは、罪を犯した人を判断するために使う判定石という物ですね。

 では、調べますので私が言ったことにお答えください。]


 あなたは、どこから来ましたか?


 ・・・

 アースです。

 何と言えばいいか迷って英語で答えてしまった。


 判定石は、青く光った。


 あなたは、人を殺したことがありますか?

 盗賊の方や、防衛行為は不問です。


 ないです。


 同じく、青く光った。


 最後の質問です。あなたの名前は?


 イートンです。


 青く光った。


[以上です。

 聞いたことのない地名ですが、問題ないですね。]



[ギルドカードをお持ちではないので税金として銀貨一枚となります。身分証明書作成と税金の合計銀貨2枚です。こちらが身分証明書になります。]


[わかりました。]


 スキルはなるべく隠したいので、

 ポケットに手をいれてアイテムボックスを発動し銀貨2枚を取り出し支払った。


 身分証明書を受け取り中に入ると

 そこには、商店街のように建物がまっすぐ並んでいてそこそこの人だかりができていた。


[ほんとにいろんな人がいるなー。

 今は、昼すぎだからまず宿屋かな]


 さっきの女騎士さんに聞いてみる。


[すいません、この辺りでおすすめ宿屋ってどこでしょうか?

 それと、すみませんが名前を伺ってもよろしいでしょうか。]


[宿屋はここをまっすぐ行って、初めの角を右に行っていただけたらすぐにラルフ亭がありますのでそこは、いかがでしょうか。

 名乗り遅れました、私はルミスと言います。以後よろしくお願いします。]


[ルミスさんわざわざありがとうございます。

 そこに行きたいと思います。]



 ラルフ亭を目指し、商店街に入っていくといろいろな店があり、見ているだけでも楽しくなる。

 あっと言う間に宿についた。

 三階建ての普通の宿屋だ。


 中に入ると20代後半くらいのきれいな人がいたので聞いてみる。

[一人ですけど、空いてますか?

 1日泊まりたいのですが。]


[はい、空いてますよ。

 お風呂と、朝、夜ご飯付きで銀貨2枚です。]


 へぇー、お風呂あるんだ。


[それでお願いします。]


 銀貨2枚を支払った。


[部屋は、二階の奥106号室です。

 夜ご飯は、11の鐘からになります。

 お風呂は、魔石に魔力を込めていただくとお湯が出るようになってます。]


[わかりました。今日来たばかりでわからないのですが鐘は一日何回なりますか?]


[日の出から一日12回鳴りますよ。]


 日の出が5時としてそこから12回か…


[これが部屋の鍵になります。

 宿の外に出るときは、鍵を預けて下さいね。]


[ありがとうございます。]


 鍵を受け取り部屋に向かった。

 八畳くらいの広さで、それと別にトイレとお風呂があった。


[これって結構いい宿なんじゃないかな。]


 ほかにすることもないので、まずは武器の調達でもしようかと思いおすすめの宿を教えてくれた女騎士さんに聞きに行った。


 武器のことなら騎士の人に聴いた方がいいよね。


[じゃ、行きますか!]









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