第3の試練「ジャックと豆の木」

第3の試練「ジャックと豆の木」(1)

 大きな鏡を見ながらアリスの『白雪姫』を聞いていたルークは、この短時間でよく書き上げものだと驚き。そして、自分が思い描いた完結に似ていた、操るという設定が。

 実はあの時、アリスがケージに入れられた後、アリスはこっそりとスマホの音声アブリを使い、物語を書いていた。


 すると、大きな鏡に映るアリスを見ながらルークは、この試練のジャッジを下した。

「よくやったアリス。この試練、クリアとする」


 大喜びするアリス。ラビーは1人おいてけぼりをくらったかのような感じを受けていた。

 そんな中、辺りは暗くならい、文句もない、いったいどうしたのか、闇の女王。


 ルークは、第3の試練『ジャックと豆の木』を言い渡した。

 クリア条件は、巨人の城にある宝を見つけ、豆の木の下まで持って来ること。巨人の宝とは何か、その理由も述べよ。但し、2人で協力して宝を見つけること。ラビーの能力は使用禁止とする。言っとくが、金の卵を産む鶏、金の竪琴、金貨などではない。制限時間は、ジャックが3回目の盗みにここへやって来る時間までとする。以上、試練開始。ルークはそう言うと。辺りの景色は一変し、アリスとラビーの後ろには、大きな、大きな豆の木がそびえ立ち、雲の上まで伸びていた。


 アリスはスマホの画面を、食い入るように『ジャックと豆の木』の物語を読んでいる。

 しばらくして、巨人の宝が何なのか、その理由もわかった。しかし、何故ルークこんな簡単な問題を出したのか。アリスは、そんなことを考えていると。大きな豆の木を目にしたラビーは、呆然としている。


 アリスはこの時、あること気づいているようで、気づいていなかった。この試練の本当の意味を。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る