36歳処女の最早普通ではない会社員は襲撃を受ける

褐色肌の尖った耳をした女性の登場に、周りの人々は半狂乱になって逃げ惑い始めた。えっ!?何!?なんかあの人ヤバい人なの!?いや、まぁなんか絶対ヤバそうな感じするけど……露出的な意味で……


「お逃げください!?勇者様!アレは魔王の幹部の1人!ダークエルフのリディアです!?」


セリーナ様が慌てた様子で私にそう言って声をかける。なんとなく見た目からダークエルフっぽいなぉ〜とは思っていたけど……魔王の幹部って!?何でいきなり中ボスクラスの人が登場してきたのぉ!!?


「なんとか私がここを食い止めます!その隙に勇者様はセリーナ様と共に脱出を……!?」


「残念だけどあなたじゃ私の相手にはならないわねぇ〜」


「なっ!?うわあぁ〜ーーーーーーーーーー!!?」


風魔法だろうか?その魔法を受けたカトレアさんはアッサリと吹っ飛ばされた。


「勇者様!彼女は危険です!彼女は唯一この世界の理に反し、抱かれた男性の数だけ強くなるという特性を持ち合わせているんです!?」


「そうよぉ〜。だから、年齢はもう忘れちゃったけど、ざっと1000年以上は生きてて、その間にかなりの男性をいただいてきちゃったからぁ〜私はね……とっても強いのよ♡」


「なっ!?きゃあぁぁぁぁぁ〜ーーーーーーーー!!!!?」


私の側にいたセリーナ様も、リディアと呼ばれたその人の魔法を受け吹き飛ばされる。幸いにもセリーナ様の飛ばされた先には騎士達がいたので、うまく騎士達が受け止めてくれたが、私からはだいぶ離されてしまった。


「初めまして。勇者ちゃん。そして……初めましてで悪いけど、あなたの存在は魔王ちゃん達にとってよくないから……悪いけど始末させてもらうわ♡」


リディアはそう言うと右手に極太の魔力の塊と思われる球を生み出す。


「大丈夫よ♡苦しまないように一瞬で消滅させてあげるから♡」


いや!?それ!?全然大丈夫じゃないんですけど!!?私も逃げ出したいのに、足が震えてしまって動く事が出来ない。


「それじゃあ……さようなら♡勇者ちゃん♡」


『勇者様ぁ〜ーーーーーーーーーーーー!!!!?』


セリーナ様とカトレアさんの悲鳴が同時に聞こえる。だけど、無情にもリディアはその球を私に向けて放つ。動けない私はそろをまともに食らってしまう。



そして…………

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る