第一話 «彼との出会い»

今年の春。

私達は中学を卒業し、高校へと入学をした。

小中、共に過ごした仲間との別れ。

そして新たな仲間との出会い。


__入学式__


『おはようございます』


「おぉ、おはよう、橘。」


「おい、__がまだ来てないぞ」


「入学式で遅刻か?いい度胸してんな〜?」



……?誰か遅刻でもしたのかしら。

まぁ、私には関係ないからいっか。


«キーンコーンカーンコーン»


「っはぁ…はぁ……せーふ…!!」


「いやアウトだよ、完全アウト!」


「えぇ…あんなに走ってきたのにぃ……」


「まぁいい、取り敢えず席に座れ…」


「は、はい…分かりました…」



馬鹿ね〜あの人。入学式で遅刻するなんて。

て…あら……?



『貴方、大丈夫?』


「へぁ…?な、何がですか?」


『顔、擦り傷出来てるわよ?』


「え、え…まじ……?」


『嘘ついてどうすんのよ。はい、これあげるから貼っときなさい。』



そう言って私が渡したのは可愛らしい絆創膏



「あ、ありがとうございます…」



これが私と彼の…出会いでした。



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