2 . 起き攻めは超重要だよ編

 〜本編前にあるおまけ:三年前・ARK完全初見プレイ時〜 

 ぼく「(森を抜けるためにお前の持ってる唯一の鉄で長槍を)つくれ」

 友人「なくすなよ!!!??? ほんまにこれっきりなんやからな!!??」

 ぼく「森さえ抜けたら多分鉄なんかすぐや」


 20分後——


 テラーバード「クエー」

 ぼく「」

 友人「死んでんじゃねえようんこおおあああああああ!!!!!」


 事前情報を一切見ないでやってみようぜ——!

 それは恐竜をテイムするという発想がなく、土台を置きまくってマイクラみたく沸き潰しながら水道を引いてマップを開拓した漢達の記録。




 というわけで今回から実践編です!

 技と低ダのコマンドさえ入れられたら、後はふつうに対戦できます。後は勝つだけ!

 でも勝つのは難しい。

 というか初心者の方だとには相当勝てないと思います。

 それは何でかっていうと、与えるダメージ量で負けちゃうんですね。

 大半の格ゲーはダメージ負け以外の敗因が存在しないゲームです(例外は即死に近い火力がどこからでも出る奴で、こういうのは何かしちゃったのがそのまま原因になって即負けってなる鬼熱仕様になります。

 技さえ出せたら基本のコンボはできるようになってるはずなんですけど、その後のちゃんとしてますか?


 先に結論を言ってしまいますけど、ここ超大事です。

 火力の出る難しいコンボ練習するより、きちんと起き攻めで相手を崩せるようになった方が確実に強くなれます。

 特に、立ち回りでつかう単発でダウンが取れる技(昇竜とか)やコンボの締めにつかう技は〈それ当てた後につかえる最強の起き攻め〉と常にセットで考えてください。

 何でそうしなきゃいけないかというと、というのが今回の話。

 具体的にどんな起き攻めすればいいの? っていう詳しい話は次回になりますので手っ取り早くそっちが知りたい方は読み飛ばしてください。






 飛ばせて落とすとか聞いたことあると思います。

 波動拳(弾が飛んでいく技)を撃つことで相手をジャンプさせ、昇竜拳(無敵で相手のジャンプ攻撃を潰せて、なおかつ空中ガードできない)をあてることを言ってるんですが、これだけやってても勝てません。

 言ってることは正しいんですが、ここだけで勝負しようとすると一生負けます。


 波動は遠距離から地上技を全部潰すので、避けるにはジャンプするしかない。

 昇竜は空中攻撃全部に勝つ。

 そのため、上記の飛ばせて落とすというセオリーが成り立つわけですが、それだけで相手の体力は削りきれません。


 相手を誘導、あるいは癖を読んで一試合に一回か二回、狙って昇竜を叩き込むことはできます。

 ですが相手は人間です。

 何度も狙えば必ず対応してくるでしょう。

 昇竜を潰す行動はないですがゼロではないです。波動を潰す行動を相手が選択するかもしれない。

 相手側に潰す選択肢があり、こちらが仕掛けたとしてもどっちが勝つかわからないなら、それはですよね。


 運で勝ち負けしたって五分五分くらいにしかなりません。

 なので、〈一回か二回は狙って通せるのだから、その一回で相手を倒しきる〉という考え方をしないといけなくなるわけです。

 そんなことできんのかって話ですけど、できますし上手い漢は皆やってます。


 なぜなら。

 相手に昇竜が当たったとき、技のダメージ以外に相手からダウンを奪えてますよね。

 よく似た農民。逆に存在自体がバグ。レシオ制大会で脅威のレシオ(レシオはFGOの編成コストみたいなもので、レシオ0は弱すぎるために編成コストが無料で誰でも好きなだけつかえという意)と謳われた『戦国BASARAX』の伊達さんの昇竜DEATH FANGみたいに極一部の例外はありますが——昇竜あてたらダウンがとれます。

 相手をダウンさせた、起き攻めにいける状況は格ゲーにおいて、ダメージ期待値が大幅に上がった状態になります。


 ダウンした相手は起き上がるまで動けません。

 なのでその間に(※起き上がるまで相手は無敵ですが)好きな技で相手を攻めることができます。

 近距離で好きな技を重ねられるという状況では、火力が大きく当てたとき最も痛い技をこちらは選択できるわけです。

 ガード崩しになる中段、下段、投げもある。

 対して起き上がる瞬間に技が重なっていた場合、ダウンした側は相手の技をガードするか、無敵技で反撃するかしかないです。


 仮に、ダウンを取った側がA

 ダウンした側がB


 A側の選択肢はガード崩しの投げと連続技につながる大技と

 Bはガードか無敵技しかつかえません(技がきちんと重なっていれば他の行動は自動的に潰れます)。

 食らっても単発で終わる投げと無敵技の威力を50とします。

 連続技の火力をその倍にします。


      投げ  大技  ガード

Bガード: 50|  0|   0

B反撃 :− 50|− 50| 100



 ご覧の通り、ダウンを取ったA側が期待値で50有利です。この例だと相手が反撃で使って来る無敵技を超える火力をAが連続技で出せるなら(一部の例外を除いて無敵技は隙が大きく、ガードすれば好きな技での反撃が確定します)、その差額分だけA側の有利が大きくなるということです。


 さらに肝心なことは、Bがガードを選択したならAのターンは終わらないということです。

 実際のゲームには、〈連続技の始動となりガードされたとしてもAが先に動き出せる技〉や、〈無敵技をガードしながら相手の起き上がりを攻められる技〉などがあります。


 A側はそうした〈相手の複数の選択肢に勝てる行動〉を駆使して何度も相手を攻めることができます。

 対してB側はガードするか無敵技パナすしかないです(ガードはずっとしてても意味がないので、相手の攻めの選択肢の間にある隙にいろいろやって何とか自分のターンにするか、せめて取りあいに戻すことを狙います)。



 上手いプレイヤーほど、攻めの選択肢が通った場合に相手を逃がしません。

 一度取ったターンを二度と渡さない。

 読み合いをくりかえせばいずれはジャンケンのような運ゲーになってしまうんですよ。なので自分の読みが通る内にな起き攻めに移るというのが、強い勝ち筋になるわけです。



 ……で、初心者あるあるなんですが。


 仕方ないことなんですけど、初心者は自分のターンを捨ててしまいがちです。


 ターンを捨てるというのは起き攻めで〈小攻撃→大攻撃〉や〈A→B→C〉 とキャンセルしていく連続技を相手にガードされてるのに最後まで出してしまい、隙が大きい大攻撃やCの後で逃げられることや、〈攻めが続かずガードを崩せない攻撃〉を振りにいってしまうことです。

 これはコントローラーを放り投げてるのと一緒です。

 普段の立ち回りではリーチが長く発生が早く、相手に当てやすい技を振り回すわけですけど、自分がターンを取っているときは〈相手のガードを崩す〉か〈攻めを継続できる〉技を振ってくことを意識してください。


 じゃあ具体的にどうやって相手を攻めて、相手の攻めから抜ければいいかっていうのは次回!


 なおターンを取らなくても大幅に期待値勝ちしてしまうキャラが(良い意味で)ということも覚えておくと捗ります。

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