(参加作品その14)修道女の推しキャラは神様です(石川へるま様)

   

『修道女の推しキャラは神様です』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888850444


【コンテスト名】第一回ビーズログ小説大賞

【一次選考通過数/応募総数】64作品/522作品



(私からの一言)

 一次選考通過のページで確認しましたが、コンテスト応募時の作品タイトルは『罪深き君に荊の冠を ~修道女の推しキャラは神様です~』となっています。途中までは「柔らかい感じのする『修道女の推しキャラは神様です』よりも、少し硬めの『罪深き君に荊の冠を』の方が、この作品には似合っているかもしれない」と思いながら読んでいましたが、最終的には、その感想も逆になったかもしれません。

 章構成としては、全三章にプロローグとエピローグが付随する形で、プロローグからしっかり物語が始まっています。プロローグは女主人公の紹介と、まさに物語の幕開けでした。

 第一章は、キャラクターを描きながら、物語の導入部としても上手く書かれている印象。読んでいて「この作品はミステリー風ファンタジーなのかな」と感じました。ミステリーといっても、謎解きメインの推理小説というより、探偵の活躍を描く探偵小説の方向性。この作品は三人の個性的なキャラが主人公格で描かれていることもあり、探偵小説にはピッタリです。そして「事件が起こった! さあ、どうなる?」というところで第二章へ続きます。

 意外な展開を見せる第二章を経て、物語は、第一章で私が思ったのとは全く別の方向性で、第三章に入ります。いかにも最終章という落ち着いた雰囲気で始まり、そのまま最後まで駆け抜けます。

 終わってみれば「探偵小説」という印象が「恋愛小説」に変わっていました。なるほど「第一回ビーズログ小説大賞」一次選考通過作品ですね。全体として、重さと軽さのうまくミックスされた、素敵な物語だと思いました。

   

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