第10話 朝ごはんという鍵

夜更けの台所からこんばんは。


薄暗い中、常備菜を肴に飲むことが多い母ちゃんです。


我が家では去年から夫が平日の朝ごはんのおかずとお弁当作りを担当するようになりました。

それに伴い、常備菜や野菜の下処理を済ませたものをストックすることが増えています。


週末の朝ごはんは私が作ります。ところが、長らく朝ごはんを食べない生活を送っていた私にはこれがハードルの高いこと高いこと。

朝ごはんに何を用意していいか、何があったら嬉しいか、いまいちわからないのです。


そのくせ『朝ごはん』に異常なほどの魅力を感じます。朝ごはんを特集した雑誌や本が大好き。よそ様の朝ごはんを見ているだけでほんわか幸せな気分になれるのです。

実際には朝ごはんを食べると胃もたれして昼ごはんが食べられなくなるのに、です。ないものねだりですね。


夫は私とは正反対に朝ごはんは絶対欠かせないタイプ。一日の食事のうち朝が一番大事と考えています。


私の姑は朝5時に起きて焼き魚と副菜数品、漬物、炊き立てご飯、味噌汁を必ず用意する人ですから、彼女に育てられた夫が朝ごはん命になるのは納得。


私は朝が弱くて朝ごはんに何を作るべきか悩むようなタイプなので、みかねた夫が作り始めたわけです。私たちは食の好み自体が真逆なので、なんで私と結婚したのかなぁ……とつくづく不思議なくらい。


よく「結婚するか見極めるときは親を見ろ」と言いますけど、真理だと思います。


夫の癖や嗜好、習慣で理解できないことがあっても、義実家で舅と姑を観察していると「なるほど、だからか!」と納得するのです。


朝ごはんも夫をよく知る鍵の一つでした。今までどんな暮らしをしてきて、どんな考えや習慣を培ってきたのか。食事にもよく表れるものなんですよね。食べることは生きることですから。


最近、職場で結婚を迷っている男の子に「付き合っているうちに『うん?』って引っかかることはずっとなくならないし、あとから倍になってふりかかってくるから」と言ったら「間違いない」と笑っていました。

……なにか引っかかることがあるようでした。うむ、職場の男の子に幸あれ!


今回はレシピと呼ぶのも憚れるほど簡単なおひたしを載せておきます。朝ごはんにどうぞ。



【深水家のセリのおひたしの作り方】


材料はセリ、めんつゆ、鰹節、胡麻だけ。


セリは軽く茹でて食べやすい大きさに切ります。セリがなくてもキャベツやほうれん草、インゲンなど他の野菜でもいけます。


そこにめんつゆ、鰹節、胡麻を混ぜたら出来上がり。手を抜けるとこは抜くべし!ちなみに我が家では『うま香つゆの素』というめんつゆを愛用中です。


どうぞ召し上がれ。

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