アノバヤンな人たち -つれづれ業務日誌-

たえこ

はじめに

 私の話は8割が作り話だと、よく言われます。

 「話は面白いが、ありえない」

 私の話を聞いた人は、そう言います。


 そんな私が、これから、職場であった「本当の話」をします。


 私の職場は「フィリピンよろず屋」さんです。私は、相談センターというカスタマーサービスと総合案内を合体させたような部署で働いています。


 私がフィリピンに関わったのは、学生時代、フィリピン人に優しくしてもらったからです。今では、フィリピンが生活の一部になっています。

 フィリピン愛が強いというわけではありません。フィリピンについて、まだまだ勉強が足りません。が、隣の家よりは、フィリピンのことに詳しい。そんな理由で「ゆるいフィリピンおたく」を名乗っております。

 さて、毎日のようにユニークな方々が職場を訪れます。また、ユニークな方々からユニークな電話がかかってきます。私の仕事は、聞き役です。


 例えば、ですか?

 まずは「訪問編」から。


 作業服風のいでたちをした、ひげ面の日本人男性がズボンに手を入れたまま、ふらりと現れました。

「これから、フィリピンで、じ・・・を、おこそうと思ってます」


 事件?! (((((((((*o*))))))))))))


 これからフィリピンで、事件を起こすんですかっ?!


 犯行予告?宣戦布告?


「フィリピンで・・・何をされるんですか?」

 恐る恐る、男性に尋ねてみました。

「だからぁ、フィリピンでぇ、会社ぁ、作るんですぅ!」


 ああっ!事業を、興すのね!


私「ご相談内容は?」

男「それがわかんないから、ここに来たンすけど」

 質問者本人が何を相談したいのかがわからないのに、家族でもない私たちが答えるのは至難の業です。それができたら「神対応」になるのかもしれませんが(笑)


 続いては「電話編」です。

 

 日本語を話すフィリピン人女性から電話がかかってきたときのこと。

「クチでいってもらっちゃて、いいですか?」

 「口頭で教えてください」という意味です。聞いた時はびっくりしました(笑)

 確かに、「~してもらっていいですか?」という表現は「~していただけませんか?」と同じ意味で使われています。「口頭で言う」→「クチで言っちゃう」その女性の言葉は間違いではないと思いますが、違和感を覚えました(@_@)

 

 と、まあ、こんな感じです。


 これから、本当にあった話を、少しずつ、つぶやいていきます。

 お時間あるときに、お付き合いいただけますと、幸いです。


 個人や団体が特定されることがないよう仮名や仮称を使用します。ご理解ください。

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