ミシェル邸の農園

ナタリーさんの運転する軽トラの

助手席に座る。


シートベルトを占めてふと

振り返る 。


∑๑ºдº๑!!なんと‼️軽トラの後ろには

グラナバタ国の王室専用車が続いた

後Spや先導者のバイクやら狭い

農道を占領するかのように走って

行く。


ナタリーさんはハンドルを握り

イライライライラ


軽トラを急発進させて、素晴らしい凸凹道を走るガタンゴトンバコン


美桜が後ろを振り返ると助手席の

旦那さんがゴチンガチンと

頭をぶっけておられました。


美桜は慣れた道だったので何処でビョンと飛び上がるか知っていたから

大丈夫だけど王様はかなりの

ダメージをくらうだろう。



苺農園に着くと、フラフラとして

痩せひぼけた側近のベルナードさん

がやはりメガネが縦になりフラフラと車から降りて来た。



続くように青ざめた気分悪そうな

旦那さんがやはり

フラフラと覚束無い足取りで


降りてきた。


それを見たナタリーさんは


∵ ブハッ!!ブフフフフ

美桜はそんなナタリーさんを見て

旦那さんが少し気のどくになってきたが・・・💦

ナタリーさんは手を緩めない!


ナタリーさんは

「美桜、果実酒も作るから沢山お願い。」

そう言うとデカい籠を美桜に手渡すと

ツカツカと無言でベルナルドさんと

旦那さんに近づきもっとデカい籠を

手渡した。


「ちゃんとヤレ」


だけど旦那さんはパアアァッと嬉しそうな顔をしていた。


ナタリーさんはフンッと素っ気ない顔をして苺畑に消えて行った。


3時間程で農民の為に残してあった赤い苺や黄色苺、白苺は、ハウスから

姿をけした。


それぞれの家庭で干し苺や、ジャム、果実酒に姿を変えるだろう。


ナタリーさんは農民を集め


「又、スイカや、メロンの植え付け

夏野菜の植え付け、収穫を楽しみに

頑張りましょう。」


そう高らかに叫ぶと大歓声が

起こった。

ナタリーさんは


「農民あってのミシェル邸です

ありがとう。」そう言った。



感謝を忘れない、先代に負けない

素晴らしい公爵様だと農民や

町中の人々は噂した。


女主人が公爵を名乗れないがグラナバタ国のお后であり皇太子クロードの母君でもある。


しかもクロードとザブラルブルグ国の皇太子レイモンドとは親友でもある。


特別に公爵を先代のままに、名乗る事を許されている。


先代が崩御後ミシェル邸は

跡継ぎが無く崩壊しょうとしていた。


人々は不安にかられたが王の浮気が発覚、ナタリーさんは迷うこと無く

ミシェル邸へと帰って来た。



グラナバタ国王ルイーズが

判子を押せばナタリーさんは、

無事この国の民となる。

ナタリーさんの決心は岩の様に硬かった。


ナタリーさんと美桜は、又凸凹としたガラシアン地区の道をバコンボコンガッンと苺をピョンピョン

させながらミシェル邸へと帰り着いた。


しかし朝見た黒塗りの上等な車は

姿を消し、ジープが並んでいた。


「チッ‼ 変えやがったか‼」


お后様でも舌打ちをするのかと

美桜は目を丸くした。


又何か旦那さんを困らせる事を

考えていたのだろうか?


旦那さんもほんとに反省してるっ

ポイ。


ナタリーさんはやり過ぎと言う

気持ちは微塵もなさそうだし・・・


そこまでやりますか?



美桜がボブの庭の手伝いを始めて

4時間。


屋敷の草地は広すぎて屋敷中

草取りして1週間、


やっとゴールが見えた。


するとスタート時点の草が又

勢い良く伸びている。


「美桜、見てくれ!永遠に終わらないぞ・・・」傘の長い帽子を剥ぎ取り

ボブさんはタオルでゴシゴシ顔を

拭いた。

美桜がボブさんの愚痴を聞いて大笑い


「じゃあ、羊か山羊でも

飼います?」

冗談混じりに話をしているのを

ナタリーさんはシッカリ聞いていた。


「そうね、それ‼良い考えじゃない。」

即実行、即行動のナタリーさんは

軽トラに乗り🐑と🐐を飼っている

農家に出向いた。


急なミシェル邸の親方様の

お出ましに農家の人は驚いた。


お昼時だったので一般家庭の

食事なんか口にしないと思いつつ

農家さんは、ヤギのミルクと


ピザを遠慮しがちに作って

出してきた。

ナタリーさんは感激して、

出された物を綺麗にたいらげた。


畜産農家のおばちゃんは

お后様が食べてくれるなんて

と大喜び‼



🐑を3頭、山羊を6頭、

乳用種ザーネン種を購入した。

後に子犬が走り来て美桜が可愛い可愛いと連発していたので2匹飼うことにした。

美桜はあの名曲を口ずさむ


「ララタタタン、タン♬♩♪

メリーさんの🐑♬

🐑、🐑メリーさんの🐑♬

カワイーナ。♩♬♪」

と歌いながら子犬の手を取り歌いだした。


犬も楽しそうにキャンキャン

ワンワン!美桜に飛びついて走り

回るฅ


「本当に退屈しないよ。」


美桜を迎えに来たクロードは

ケラケラケラケラ声を出して

笑っていた。


屋敷に着くと獣医が呼ばれ

🐑、🐐🐶

をそれぞれ診察。


みんな問題なく育っていると太鼓判


直ぐ庭に放牧され走り回っていた。


犬も家の中で飼って問題無し‼

ブリーダーが呼ばれ手入れをして貰っていた。


その夜犬は元の家や、飼い主を恋しがり遠吠えや悲しい声で泣いていた。


美桜も切なくなり返してあげようと

提案したがボブさんが


「農家さんも、

そんな何びきも飼える 訳じゃない

里親に出して安心してるさ


里親先がミシェル邸なんだから

ホッとしてるはずだよ。

きっと返しても幸せには

ならないだろう。

ここにいた方が幸せだよ。

なあに直ぐ慣れるサ」


大きな黒いに目に慰められて

美桜は頷いた。


そして母犬の代わりにミルクを用意して、世話を怠りなくつづけた。


勿論寂しく無いように、

一緒のベッドに眠った。


そんな日も1週間を過ぎると新しい環境に慣れてきたのか犬が泣く事はなくなった。


コリー犬はメリー


ラブラドールレトリバーはラナ

と名ずけられた。


🐑も🐐も自由気ままに過ごし

草を沢山食べて🐐はお乳が

筋を立て沢山絞れた


今日もやって来たクロードが乳を

絞るとジャンジャン出た。


美桜は乳の感触が苦手なのか?

🐐の頭をナデナデナデ


それを見ていたナタリーさんは

「さーすが‼

レイモンドと、ダニエルと

浮名を流しただけはあるわね。」

と嫌味っぽくからかった。


「昔話ですか?

そんなに言うなら手伝いませんよ。

学生の頃の話今更・・・」


そんな2人を他所目に美桜は駆け

出した。

2人が驚いて顔を上げると

ビョーンJUMP美桜は

アンソニーに飛びついた。

それを見ていた2人は↙

唖然



「アンソニー!」



「おー美桜!」


「アンソニー見てみて

犬がいるのよ。

ヤギも羊もいるんだよー凄いでしょ」


アンソニーは美桜の頭をなでなで

クロードは、アンソニーが肉屋の跡取りと知っている。


なんで跡取り自ら配達する?

従業員は沢山いるはず・・・

答えは一つしかない‼


アンソニーが帰った後

美桜は気づいてしまった。

ハグ禁止令が出ていた事を・・・

勿論ミシェル邸の中で、美桜だけに

出されていることを・・・


恐る恐る振り返ると

クロードはまだ🐐の乳を

絞りまくっていた。


ホッとした美桜は

気付かれていないと安心した。



「美桜アイツの事好きなのか?」


あ💦( ꒪Д꒪)ヤバ…見てたか!

「好き‼ 友達だし・・・だけだよ。」

ビビりながら美桜が答えると


「お前、馬鹿か‼」

と怒鳴られ

クロードはスタスタスタ

と帰って行った。


「そんな悪いことなの?」

美桜はクロードの後ろ姿に

呟いた。

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