第12話 幼馴染のある日

特に何もない日。

スマホで音楽を流しながら本を読む。

なんとなく、たまにそうしている。


本を読み終わる。

気づくと音楽が止まっていた。

いつの間にか流季がそこにいて、本を読んでいた。

「音楽止めた?」

「うん」

犯人は流季。

「まぁいいや」

次の巻を……。

「あれ?8巻は?」

「これ」

流季が読んでた。

「あとどれくらい?」

「もうちょい」

これはまだ時間かかるな。

仕方なく他の本を読むことにする。

う〜ん……。

と言ってもな……。

「ちょっと出かけてくる」

「どこに?」

「本屋」

なんかいい本がないか探しに。

「いってらっしゃい」

「いってきます」

財布なんかを持って外に出る。

寒いなぁ。

もうちょっと着ておけばよかった。

もう少し着込もうと思い、コートを取りに戻ろうとすると

「いってきまーす」

流季が家から出てきた。

俺のコート持って。

「はい」

「さんきゅー」

本屋に向かう。

「てかもう本屋に行く意味ないな」

案の定本は買わなかった。

代わりにロールケーキとシュークリームを買わされた。

コンビニのやつ。

ちなみにどっちも流季のだ。

「ロールケーキとシュークリームどっちがいい?」

お、珍しい。

「一口あげるね」

だろうな。

「ロールケーキ」

一応言っておいた。

ちなみに結局どっちも一口もらった。

甘かった。

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