第20話 アイ ラブ キララ ムトベェ……✨🎶✨

「フフ、ユウキの歌はお世辞にも上手いとは言えないなァ」

 俺はひとごとのように呟いた。

 キララは黙って聴いていた。



「だが、この曲は、あなたへの想いをつづったバラードだ」

「……」

「コーラスも全てユウキが自分ひとりでやっているンだ……」



「だから…… 知らないッてェ……」 



「ここを良く聴いてくれ……」

「え……❓❓」

「コーラスの部分だ」

 かすかにコーラスの部分が聞こえた。


 『アイ ラブ キララ ムトベェ✨🎶🎶』

 とユウキが歌っていた。


「あ……」気づいたみたいだ。


「聞こえただろう。『アイ ラブ キララ ムトベ』ッて…… 初め何と歌っているのか、わからなかったけど、六人部あなたの名前だったンです」


「……」



「つまり、これはキミへ送ったバラードなんだ」


「……」一瞬、彼女の顔が曇った。

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