第31話 長い話ってのもねぇ

 ということで。長い話もやっぱり如何なものかと思うわけです。

 深い話が良い話なのかというのと、長い話が良い話なのかってまあそりゃそれぞれだと思いますがまた結論の出ない話でもあります。


 ポップな笑いとか話題とか割と苦手な方かなぁと思います。別に所謂お笑い芸人とかが別に嫌いなわけじゃないです。バラエティー番組みてたら笑ってます。

 でも普段笑ってんのはどっちかというとにやにやと笑ってる方でへらへらしてるように見られるようです。るろ剣の瀬田宗次郎くんみたいな感じです。たぶんきもいです。

 いやべつに四六時中にやにやしてないので大丈夫ですが、愛想笑いというやつですよきっと。

 

 まあ沸点も低いんですけどね、今日トイレに行きました。職場の一階のトイレで、外部の人とか、立ち寄った人の利用もまあまあ多いんですよ。

 小の便器が三つあって個室が二つあります。入ったら先客が居ました。知らない人でしたので、特に何もおもわず間をあけて用をたそうと並びました。

 

 そしたら背後からゴトゴトと音がします。そこで個室に誰か入ってると気づきました。ここまでは普通によくあることなんですけどね。

 でも今日は違って後ろからおっさんが「しー、しー、しー」って言ってるんですよ。

 もしそこで一人だったら苦笑いくらいで済んでたでしょうし、百歩譲って隣にたってるのが知ってる人なら顔を見合わせて失笑で落ち着いて終わってたとおもうんです。

 でもなんか知らない人じゃないですか。なんか笑っちゃいけないような気がしてちょっと堪えてました。

 さっさと出ようと心に決めたんですが、溜まってたものが出ないことには出れませんよね。それが最初は「しー」だけだったんですけど。


「えーこらどっこい、よいっしゃー、あー、うーん、あーこれ、あーえーこら」

 

 みたいな感じでだんだんと、そのなんですかね、掛け声が酷くなってくるんですよ。

 でもう笑っちゃうじゃないですかそんなん。手で顔を隠して笑ってるのを胡麻化そうとおもったんですが、たぶん無駄なことでした。

 

 逃げるように手を洗って外に出たんです。そしたらその隣の人が外に居ました。たぶん中の人を待ってたんです。「知り合いか!」と思いました。隣の人リアクションしてなかったんですよね。

 ほんと顔を隠して逃げました。

 

 自分の席に戻るまでにこういう時に限って何人かすれ違いましたけど、きっと「また小万坂さんにやけてるわ」と思われたことでしょう。


 今日のはただの被害者ですから!


 

 

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