雷雨の夜に。

第7話泣き叫んで怖がる彼女を守りたい彼氏。

おー、すごい雷……。

けっこう近いな。


……雷より、おまえの声のほうがすごかった。

大丈夫か?


いや、どう見ても大丈夫じゃないな、悪かった。

無理するな、いつまでもクッションに顔埋めてたら、窒息するぞ?


あ、光った……うわっ!?

すげえ音だったな……あ。

停電か……。


こっち来い、ほら。

動けない?

じゃあ、俺が行く。


ん。

ぎゅーっ。

ものすごく震えてるなあ……。

よしよし、怖かったら叫んでも良いし、泣いても良いぞ。

大丈夫、俺が抱きしめてるから。

ん、いい子。


……あ。

電気点いたな。

雷も落ち着いたみたいだけど……。

もう少し、こうしていような。

……ぎゅーっ、てな。

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