「楽園試験」 (SF)

「楽園試験」


 この作品はSF小説が好きな方は、すぐに気づく要素から展開されてます。つまりフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」における、人間とレプリカントを見分ける要素です。

 この短編の着想は、問答、対話というものを叙述トリックに近い要素を含めて、なんとかうまく捻れないかな、というところからです。

 あまりプロットや展開を想定せずに書いたので、一番最後の血の色に関する問答、その後にある解答は、書いていく中で発想しました。

 この短編は極端に世界描写を削る必要があり、また問答の中でも、世界観や問答をする二人の立場の描写が極めて困難で、苦労しました。

 ちなみに作中の判定法の名前は、ディックを意識しつつ、名称はほとんど適当に作りました。「イトー」は伊藤計劃、「カンバ」は神林長平、この二人の名前から適当に引っ張りました。どちらの作家も好きな作家です。

 書き上げてみると、最後の捻りをもう少し強力にできそうですが、いい案が浮かばず、このままになりました。

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