欠損存在 ~Drop out of the real world~

PKT

とてもシンプルで核心的な一つの問いかけ

 俺の事を語る前に、一つ問いを投げかけてみる事にしよう。


 問いかけの内容はいたってシンプルだ。





 ”君は今、何故生きている?”





 明確な答えがすぐに、あるいは少し時間がかかっても出せた人を、俺は羨ましく思う。


 また、おぼろげながら、ぼんやりしたモノながら、生きる目的があるという人を、俺は尊敬する。


 そして、答えの出なかった人間には・・・俺は共感を得る。





 上の問いを投げかけられたら、俺はこう答える。





 ”まだ死んでいないから”




 と。




 先に申し上げておくが。これは、そんな俺と似て非なる人間だった者達との出会いと別れの物語だ。


 ・・・いや、この言い方はフェアではないだろう。俺自身も、かつて人間であったナニカなのだから。

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