少女の成長と、父の愛

子供の願いと親が子供のためにと為すことは、しばしば食い違うものです。
どちらが悪い訳ではなくとも胸は痛むもの。
それが一心に父の背を追いかけてきた少女の夢を否定するようなことなら尚更。
父の営む守巫屋(かみふや)を継ぎたいパム。そのために火属性の守護精霊を得たかったのですが……。

物語を紡ぐ前にじっくり世界を構築する作者様。
「まずは地図を書きます」の名台詞に慄いたのは私だけでしょうか? その地図がまた半端なものではないのですよ。
そんな作者様ですから、一万文字の短編にも手は抜きません。
地図を書き、世界を練り上げて紡いだ素敵な物語。
是非ご堪能くださいませ。

その他のおすすめレビュー

早瀬翠風さんの他のおすすめレビュー618