第6話 ユリア先生を探せ!


「ねぇ、ユリア先生ってどんな人かわかる方いませんか?」


「……ユリア先生ですか?」


「始業式から見た事ありませんね……!!!」


「小柄な女性だったのは確かですが……顔もあまり見えませんでしたね……?」


「そうですか……皆さんありがとうございます」


「いえいえ、わたくし達はルシア様の味方ですから!」


「ありがとうございます……皆さんとお友達に慣れて本当に良かったです!」


ユリア先生……本当にどんな先生か分からない……情報がなさすぐる……

専属医だから医務室にいるかしら?

行ってみないと分からないわね……。


-----


コンコン


医務室の重圧な扉を叩く。


「失礼します、ユリア先生はおられますか?」


「今は居ないわね……」


「そうですか……」


「多分、農園で薬草を摘まれてると思うわ」


農園は確か……西側のほうね……


-----


「可憐なお嬢さん、こんな農園に何の用だい?」


「ユリア先生にご用があって……」


「oh……ユリアなら多分資料室にいるよ」


資料室は北側の藍の館の2階よね……


-----


「あら?……あなたはフローレンス家の……今日はどうしたの?」


「ミモザ先生を探しているのですが……」


「あぁ、ミモザ先生なら医務室にいるんじゃないかしら?」


「……ありがとうございます」


私は思わず叫びそうなのをぐっと堪えた。


でも心の中くらいでは叫ばしてくれ……


一体、どこにいるのよ!!!

もはやユリア先生が存在しているのかも分からなくなってきたわ!!!

というかユリア先生……専属医なのになんで医務室に居ないのよ!!!

そこがまずおかしいでしょ!!!


「はぁ……」


こういう時は……


ノア様を見て癒されるしかないよね!!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る