「室内は密室で細工のしようがない」

　リオは室内を見回した。

　鑑識の結果でも、他から出入りは出来ない事が判明した。

「ああ……　どう見ても自殺だろ……」

　力斗は不敵に笑みを浮かべた。よほど自信があるのだろうか。

「そうね……」負けずにリオも微笑んだ。

「もし外からこのドアチェーンを施錠できなければ……　ねぇ」

　意味深に微笑を浮かべ玄関のドアチェーンを指差した。

　今は引き千切られ壊れていた。

「そ、そんな事出来るか。平井が一生懸命やっても外せなかったンだ……

　外から、どうやって施錠するンだ……」

「解ってるわ……」

　このドアチェーンのトリックを解明しない限り、力斗は犯行を認めはしないだろう。

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