第16話

先へ進むと、ウサギもどきが1匹いた。

さっきのを食べたやつだろうか。

幸か不幸か、まだこっちには気づいていないみたいだ。

戻るかどうか悩んだけど、進むことにした。

念のために槍を構える。

小石を少し先の方まで投げる。

ウサギもどきがそっちに気をとられている隙に進む。

しまった、ウサギもどきがこっちに気づいて向かってくる。

飛びかかってきた。

とっさに構えた槍で迎えうった。

槍がウサギもどきの腹に深く刺さる。

嫌な手応えだ。

つい槍を離してしまう。

ウサギもどきは槍が刺さったまま地面に落ちる。

槍は刺さったけど、まだピクピクと動いている。

……

もう一本の槍を刺す。

すると、もうピクリとも動かなくなった。

あぁ、そうか僕は……。

そう思った瞬間、ウサギもどきの体が霧みたいにサァッと消えた。

なんでだろう。

さっきは骨が残ってたのに。

僕が倒すのと、モンスターが食べるのでは何か違うのだろうか。

ウサギもどきが消えたところをみると、そこには赤い石だけが残っていた。

また赤い石か。

これは何なんだろう。

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