第15話 初めての武技発動!

 新しく、エルヤー・ウズルスの外見になって、帝都「アーウィンタール」までやってきた

「見た目だけ『天武』」の一行。

 芝居で顔を無表情にするように努めながら一緒に歩いてくれているエルフ3人娘の協力により、やっと宿にたどり着いていた。


 先頭に立って歩くのは、ヴェール改め「エルヤー・ウズルス」(今日限定)


 (…それにしても驚いたよ…エルヤーって、収入を全部一人占めにするだけの資金力があってエルフも3人そろえる財力があるのに、宿の代金ず~っと滞納させてたなんて…おかげで、このまま姿を消したら宿の人の迷惑になっちゃうじゃないか…そう思ったら、結局宿に戻らなきゃならなくなっちゃったけど…ホントに貯金全部もってっちゃうのかな?)


 どこかで「他人の居ぬ間に空き巣仕事」みたいな気分になって、そこらへんは微妙に小市民の「偽エルヤー」 その足取りは重く、それでも宿まで歩みを進めている…

(あいつってどんなセリフ回ししてたっけか?)

 と、道中、ずっとイメージトレーニングをしていた。


「…到着しました…エルヤーさま…」

(おぉ…すっかり芝居モードに入ってるぞ? 別人みたいだよセピア…)


「分かっていますよ、どうやらやっと休めるということですね、私は休みますが、あなた達は怠けず、しっかり動くんですよ?」

(こんな感じだったかな? 合ってるよな?)


「「「ハ、ハイ! エルヤーさま…」」」

そう言って、3人一緒に90度まで腰を折り曲げている。


(う…さすがに、かしづいていた年季が違うな…慣れてないとこんなの圧倒させられるなぁ)


「い、いつまでその姿勢でいるつもりですか! ぐずぐずしてないで入りますよ!」

(なんか、エルヤーっぽくない気がしてきたぞ? もっと外道になりきるには…どうすればいいんだ?)


 一応、帝都に来るまでの道すがら、エルフ3人娘と会話をし、モモンガさん風に言えば「魔王ロール」ならぬ「エルヤーロール」をさせられていた。


 さりとて、のんびりやってるわけにもいかず「今日だけ…今日を乗り切れば!」と思い、なんとかこなそうと必死になっている。


 キィ~…とウエスタン風と言えばいいのか、中央から開く木のドアを押し開けて、中に歩みを進めると、中に居た人たちから注目を浴びる…

(うわぁ~…なんか、睨まれてないか? そんな恨まれてる?オレ…じゃなくて、疎まれてるのはエルヤーか…)


 隠そうともしない負の感情に無関心を装い、店主のところまで来ると店主に告げる。

「今日も部屋を用意してもらいますよ?いつもの部屋です、かまいませんね?」

(このセリフはいつも同じだってみんな言ってたしな、お墨付きだ!)


「え…エルヤーさん、あの…そろそろ、お代の方を…」


「え?なんです?聞こえませんね? この天武のエルヤーに金を出せと? まるで私が宿賃程度を踏み倒してるみたいな言い草ですね?」

(ホントにこんなこと毎回やってたのかこいつ…そりゃ~睨まれるよなぁ…)


「バン!!」と手の平をテーブルに叩きつけ、店主を威嚇すると背中を向けて「いつもの部屋」に向かっていく。


 その勢いに押されたのか、「次はちゃんと払ってくださいよ?」

 と背中越しに言ってグラスを拭いたり、テーブルを拭こうとして…店主の手が止まる。


「話を付けましょう、お昼ちょうどになったら、裏口まで来て、待ってなさい エルヤー」

 エルフたちの協力を得て、帝国用の文字を教えてもらって書いたメモだ。


 そう書かれたメモがひっそりとテーブルに置かれていた…さっきテーブルを叩いた時か!


 そう思い、他に見られていないのを確認してエプロンのポケットにすぐに隠す。


「そうか…とうとう、おれの人生も終わりか…宿賃のために…か、短い人生だった…」

 と「いつものエルヤー」を思い起こし、人生最後の仕事だと…店の客に誠心誠意、笑顔で努めているその姿に「どうかしちまったのか?親父さん?」とみんなに心配されるのであった。


 宿で用意されているいつもの部屋に入り、いつものようにエルフ3人娘が恭しくドアを閉める。


 …バタン、と音が鳴り…


(この子達の話によると、いつもエルヤーはこの部屋の両側の部屋もエルフ名義で貸し切って、結局真ん中の部屋で全員寝泊まりしてたみたいだよな…なんてムダな事を…)


 …と、なんで両隣を空き部屋にしてるかの真意がわからない「偽エルヤー」はボスっとベッドに仰向けになって、天井を見上げる体勢になる。


「はぁぁぁ~~…疲れたぁぁ~」


 と、ベッドに背中から倒れるようにして心労(疲労無効の指輪をしてるため疲れる筈はないのだが)回復させようと、大の字になっていた。


「お疲れさまでした、エルヤーさま♡」

 そう言って腕枕の状態になるように隣で横になるルチル。


「ありがとう…あんな感じでよかったのかな? どこまで再現できたか、よくわからないんだよね」


「大丈夫ですよ、少し睨みを利かす凄みは足りませんでしたが、いつもと同じようにされるより、弱めにした方が、あのメモの効果をより強めると思いますよ?」

 ベッドで大の字になっている腰のすぐ横に、静かに腰を下ろしてフォローしてくれるディーネ。


「そう言ってくれると助かるけどさ、一気にどっと疲れたよ、自分と正反対のお芝居は…さ。」


「でもなかなか様になってましたよ?」と、隠し場所らしきところを探り当て、いくつもある革袋をどんどん背負い袋の中に詰め込んでいるセピア。

(さすがレンジャー持ち、エルフで耳もいいのが功を奏してるのか、そこに当たりを付けていたようだな)


「やめてよ、なんか褒められてる気がしないんだからソレ」


 疲れた口調で言うと、みんな口をそろえて、こう言ってくれた。


「ヴェールさまは、今のままで、そのままでいいんですよ」


 少々照れくささを感じ、話題を切り替えることにする。


「それじゃ、お昼になって宿代も全部払ったら、色々見まわって、服でも買いに行こうか?」


 思い付きでそう言うと、何とも言えない表情でみんなが振り返る。


「え? なになに? なんか変なこと言ったかな?」


「そんなことはないんですけど…エルヤーさまの顔でそう言われると、すごい意外で…ねぇ?」


 そう言って他の2人にも同意を求めるセピア


「そうですね、私たちは嬉しいですけど、今日はよした方がいいと思いますよ?」


「え?なんで?」と訳が分からないで理由を尋ねると


「今日は一日エルヤーさまなんですもの、そんなことをしたら、帝都中にウワサが広まりますよ?」


「あぁ~…天変地異の前触れか? ドラゴンでも落ちてきそうだぁ~とか騒ぎになりそう」と同意するルチル。


「えぇぇ~??そんなこともできないのぉ~? なんか堅苦しいな~、こいつ」

 自分のほっぺを引っ張ってねじってみる。


「ま、今日は一日、ゆっくりしましょうよ、私たちもこんなに気分のいい日はここ数十年の内で、初めてのことですよ?」

 全ての革袋を回収し、重そうに背中に背負っているセピアが何となく気の毒になって声をかける。


「セピア、重いだろ? こっちに貸してごらん? 仕舞っておいてあげるよ」


 その言葉を聞いて不思議に思ったのか、こう返してきた。


「しまう?どこにですか? けっこう重量ありますよ?」


 …ドン! とベッドに背負い袋を置いた。


(…たしかにこれはすごそうだな、でもこれくらいなら、問題ないだろう)


「僕だけの秘密の隠し場所があるのさ。」

 受け取った背負い袋を両手で中空に伸ばすと、ぽっかりと闇のような靄が見え、そこに手首まで消えていく。


「ハイ、収納完了…と」

 そう一言呟き、みんなを笑顔で見ると…3人とも硬直している。


「いま…って、なにをしたんですか?」

 目をむくとはこのことか、と思うほどに信じられない物でも見たような表情だ。


「あれ?会ってから今まで見せたことなかったっけ? 自分のアイテムボックスっていう…アイテム専用の別空間があるのさ」


「まぁ…重量制限はあるけどね、全部で5000kgとちょっとは入るんじゃないかな? ま、でも一度で500kgを超える重量のものまでは入らないんだけどね…。あとどれくらい余裕あるんだろ?」


 そう何気なく言っていると…


「なんかもぉ、驚きすぎて色々と麻痺してきそうです」とディーネ。


「でも、それなら色んな服が入りそうですねぇ。」と1人が言うとみんな目が輝いていた。


(女の子だからな、そりゃ、服はいっぱい欲しいだろぉ~、落ち着いたらどこかに連れて行ってあげよう。)


 そう思っていると…「コンコン」 ドアがノックされた。


(レンジャー持ちのセピアが扉に近づき)


「ハイ…なんでしょう」と目だけで外が見えるよう細く扉を開く。


「エルヤーさまにお客様です、お手紙を預かっておりますので、こちらをどうぞ…」

と扉の隙間から手紙をそっと差し出してきた。


 セピアが受け取ると「それではこれで…」と手紙を差し出した者は来た道を戻っていく。



                   ☆☆☆




 お昼になったので、部屋を出て、宿屋の裏口で震えながら待っている店主に声をかけると、すっかり血の気が引いている店主が気の毒になってきた…


「さて…先程の話ですがね…」


「あ…」と消え入りそうな声を出す店主が「イヤ、なんならまた後日にでも…」と両手を前に出し手の平をこちらに向けてふるふると振っている。


(そんなに怯えなくってもいいのに…今までどれだけ脅して回ってたんだコイツ)


 その店主の手に、ずっしりとした革袋を乗せてやる。


「え?」


「あんなことくらいで身の危険を感じているようじゃ、ワーカーの宿屋なんか営めませんよ?今までの分も入ってますから…もし余計に入ってたら迷惑をかけ続けたお詫びだとでも思ってください。」


「あ、あぁ…すまんね…」

(すっかり呆然としているな、仕方ないな…用意した言い訳を用意するか)


「さっき誰かから手紙が来ましてね、やたら報酬のいい仕事があるという話だったんですよ、だから今、私は機嫌がいいのです。私がそういう気分の時に受け取った方がいいですよ」

(ちゃんとみんなから聞いて、借りた部屋数と一晩の代金、そして今までどれくらい泊まったかを聞いて計算したからな、少しは余りが残るようにしてあるから大丈夫だと思うけどね)


「というわけで、私はこれから依頼主の元まで行きますので、これで失礼」

 …と言って宿を後にした。





 エルヤーは1人で外に出てきていた。

 エルフ3人娘には部屋で留守番をしてもらう。という名目で、部屋でとある行動をしてもらうように言って時間経過を待ってもらっている。


 その行動とは、彼女たちに渡してきた護符…「護符アミュレット」と呼ばれるものだ。

 その名も「治癒アミュレット ・護符オブ・ヒール

 効果は、<大治癒ヒール>が使えるというアイテムだ…だがあまり使い勝手が良くはなく、自分がユグドラシルを引退する日を迎えるまで、誰にも引き取られることはなかった、誰にも興味を示されることなくず~っと死蔵されていたアイテムであるが故、今も手元にあっただけなのだ。


大治癒ヒール>を使えるのに、なぜ使い勝手が悪かったかと言うと、再詠唱リキャスト冷却時間タイムの問題が大きかったからだ。


 この護符自体を使えば魔力を消費することなく効果は発動できる。

 しかし一度使用すると次に<大治癒ヒール>が使えるようになるまでは2時間の冷却期間を置かなければ、ただの装飾品以上のものとは言えなくなってしまうからだ。

 それなら、まだ持っているだけで時間経過に応じた微量回復効果のある方が使い勝手がいいと思われたせいもある。

 それでなくても、超位魔法でもそんなに待たないだろ!というツッコミは多く聞いてきた。


 しかし、それでもこの世界では<大治癒ヒール>なんて魔法を使える人間の方がまず居らず、もし使えれば、きっとエルフ3人娘の、途中で切断された耳も元に戻るだろう。

 それを告げて、護符を与えた時、涙を流されながら感謝をされてしまった。

 …それでも、3人が回復して耳が元に戻るまでは4時間はかかる、最初の1回はすでに最初から使えるので、誰が4時間後まで順番待ちになるかの差でしかない分、恨みっこなしのクジ引きで順番を決めていた。


 そこで部屋を出て、宿も出てきたから、どんな順番になったのかはわからないが…、店主にお金も今日の分まで支払ってあるから、今日一日は問題ないだろう。


 指定された高級宿にやってきた…しかしここはただの宿ではない。

 支払うお金次第でどんなサービスの要求もできる、何を隠そう貴族も時には顔を出すと言われる「黄金色こがねいろの菓子亭」だ。


 鮮血帝の粛正により、ここを毎日のように使っていた貴族はすでに生きてはいないので、ここを利用する貴族は少なくなったが、それでも「そっちのサービス」を要求しようと思えば1回のサービスで支払う額は帝都の一般市民でも1年貯めようが2年貯めようが払えないくらいの金額なのだ。


 必然的に数えるくらいしか「そういう注文」がなく…それでもまがりなりにも高級宿の看板を背負っている分、普通の飲食代だけでも相当に高い。通常の食事やサービスの合間にちょぼちょぼでもそのオーダーがあれば、その売上のみで営業が成り立ってしまう。


 帝都の裏話では有名なこの宿だが、そんな話を露ほども知らない偽エルヤーからすれば、「ただ指定されたから来た」それ以上でもそれ以下でもないのである。



 中に入ると、おなじみの酒場風景なのは宿の典型だが、ここで違うのは壁際に沿うように置かれたそれぞれのテーブルが仕切りで区切られていて、1テーブル1個室という仕様になっている。

 しかも、どこか店内自体が薄暗い。

 壁際に設置されたテーブルは全て仕切りで囲うように個室にしてあるため、中央のスペースには普通にテーブルがいくつも置かれ、普通に歓談をしたり、食事に興じてる羽振りのよさそうな者たちもいる。


 エルヤーはカウンターにまで行き、手紙に書かれていた差出人の名前を口にする。

 そうすると、個室に刻まれた数字の部屋に入るように指示された。

 いまだに文字とか数字はどんな規則性があって書かれてるのか全くわからない偽エルヤーだが、<言語読解リードランゲージ>を使えば見分けはつくさ、と思考を切り替え<魔法効果範囲拡大ワイデンマジック>と共に、小声で発動させる。


 並ぶ個室の部屋番号をずら~っと流して見ていき、目的の部屋番号がわかると、その扉をノック…そして「どうぞ」という返事を待って、個室内に入った。




 個室の中に入ると先に個室内で待っていた人物がテーブルにつくように勧めてくれる。

(相手の顔が見えないな…ただでさえ薄暗いのにフードまでかぶってるから尚、顔がわからない、そんな怪しい仕事なんだろうか)


 声を落とすように話す依頼人に、どこか怪しいものを感じながら依頼内容を聞いていると、ひっかかる単語がいくつか出てきた。


「新しく見つかった遺跡」そして「墳墓のような作り」というキーワードだ、まさか…と思うも、きっと違うだろう…そう思いなおす。

(そう…あれがこの世界に来ているなんて、そんな都合のいいこと、考える方がどうかしてる)


「…どうかされましたか?」


「いえ、少し考え事をしていましてね、そんな巨大なものが今になって新しく発見されるとは…妙だなと。」


「そうですね、私の主人もそう考えておりまして、中がどうなっているのか、そしてなにがあるのか、という調査をお願いしたいと…そういうことなのです。」


「しかし、そんな巨大な…墳墓?でしたか? そのような場所、私のチームだけでは…いささか時間もかかるかと思うのですが?」


 そう問いかけると目の前の男はテーブルの上で手を組みながら、こう答える。


「大丈夫です、他の有名なワーカーの方々にも依頼しておりますし、王国で最近大きな…英雄級の手柄を立てた、アダマンタイト級冒険者の方を1チーム拠点の防衛に依頼しています。」

(なんか、聞いてるだけで、いくら依頼料を払ってるんだ?って感じだな…王国の方は事情も何も、全然知らないんだけど、アダマンタイトって確か、最高位の…じゃなかったか? それってどれだけ強いんだろうか?)


 自分の思考に陥っていると、再び声が自分にかけられる。


「それで、天武のエルヤーさまとされましては、この依頼、受けてもらえるでしょうか?」


(なんかイヤな予感がするんだよな、でも「他の有名なワーカーの方々にも」って言ってたし、そうなるとあの『フォーサイト』のみんなも来るんだろうか?)


(来るなら来るで、その墳墓が予感通り「危ない場所」なら陰から助ける役をしてもいいかもな、来なかったら来なかったでどんな流れになるかでその場で決めよう)



「その前に、報酬はどうなるんです? どこまでの調査ができればいくら、っていう基準ですか?」

(ワーカーも一応仕事なんだし、収入のことくらいは気にしないとな)


「それに関しては前金で200、さらに成功報酬に関しては…どこまでが「成功」とするかの考えにもよりますが、最高でも150くらいが適当かと…もちろん、その墳墓で見つかったものは、発見した人のもの、ということが成功報酬の一部に含まれる…という事にさせていただければ…。」


 …となおさら怪しさプンプンの雰囲気が濃厚になってきたと感じた偽エルヤーはとりあえずは首を縦に振る。


「まぁ、いいでしょう…気になる点が無くは無いですが、その辺りは現場で調査する中で調べて、解明していくとしましょう。」

(はじめての遺跡探索…か、どんな冒険になるか…、どんなものが待ってるのか…楽しみだなぁ~)


「それでは、これが拠点となる場所の地図に、依頼したという印の証明プレートです、これを当日、忘れないようにしてください。」


 そう言って、手渡してくる。


(…多分、前金というのは、この「証明プレート」と引き換えに、支払ってくれるのだろうか…)


「それでは、この「証明プレート」と引き換えにして、前金を…ということですね」

(これで前金もらえなかったらバカみたいだもんなぁ~、念の為の確認は必要だし、聞くだけ聞いておかないとな)


「はい、そういうことになります、もし、このプレートを持ってこられなかった場合は、拠点を予定している場所にお通しもできませんし、前金も払えませんので…」

(良かった、やっぱり確認しておくことは大事だよな、うん、聞いてよかったよ)






黄金色こがねいろの菓子亭」から出て、プレートを無くさない内に、懐に入れるふりをして、アイテムボックスに保管しておく。

「とりあえず、墳墓の件は置いといて、天武の代わりのチーム名、考えないとな…。

 耳の方は幻影魔法で切れたままに見せかけ、装備は…一応整えた方がいいかもな~、手持ちでいいのあったかな?」


(幻影魔法で見た目を天武で通して、プレートを渡し、前金Get!って感じで通してもらって、受付を通ってから、頃合いを見て、その遺跡内で幻影魔法を解除して新しいチームとして行動すればいいよな)



 なんて、適当なことを考えている偽エルヤーは、それが(今日限定)という約束を破ることになる。って気づかなかったせいで、後でこっぴどくエルフ3人娘に怒られるのであったが、それはまだまだ先の話である。



                 ☆☆☆




 敷地から出て、通りに足を踏み出すと足元で、ドン!と軽く何かがぶつかってきた。


 …と思ったら、ぶつかってきた者はポスンという音でも出しそうな風に尻もちをついていた。


「いったぁ~~~い、ふゎぁぁ~~ん!!!」と大きな声で泣き出した女の子。

「どうしたのぉ~?ウレイ~?」と全く同じ顔をした女の子が尻もちをついた女の子を助け起こしている。


 片方が薄いブルーっぽい服、片方はピンクの服を着ている、これで見分けるしかないか…


「あぁ~、ごめんね? ボクが急に道に出たせいでその子が急に止まれなかったみたいだ…」


「だいじょうぶ? ウレイリカ?」

「…ぐす…うん、ありがとう、だいじょうぶ、クーデリカ…」


「ごめんね?痛かっただろ? ケガはないかい?」

 すっかり偽エルヤーの演技を忘れ、素の自分で応対してしまってる自分。


 まぁいいだろう、どうせ知り合いなんて見てないだろうし…と軽く考えていると…


(なんかどこかで見た顔だなぁ~…なんだろう? 知ってるような、知らないような…でもどこか気になるんだよな…)


 目の前にいる2人の女の子が「こっちこそごめんなさい、ぶつかったわたしがいけなかったんです。」「そぉよぉ~? きゅうに走りだすんだもん」「でもね?だってね?だってね?」と、仕方ない事情があったようだ。


「どうかしたのかい? 何か気になるものでも見たのかな?」

 と問いかけようと腰をかがめて目線を合わせようとした瞬間、横から割り込むように誰かが間に入ってきた。


「あぁ~、こんなところに居たんですか、クーデリカお嬢さま、ウレイリカお嬢さま、探しましたよ? どちらに行かれるつもりです?」


 どこからどう見ても、真っ当な仕事についている身なりではないのが一目で見て取れる…もっと正確にいうと、身なりは普通なのだが、動き方というか、接し方がいわゆる「危ない人」を連想させる。


 肩で風を切るような歩き方をむりやり普通な感じに見せようとしてるような感じと言えばわかりやすいだろうか、そんなのが2人だ…きっと女の子2人は怖いだろう。


 元々、リアルでは独身、彼女なし、DTな自分が家庭もないのになぜか子供は大好きだった、もちろん変な意味で…ではない!


 そんな自分のまだ残っている人間性が微かに警鐘をならしている、こいつは身内なんかではない、親とか言う雰囲気でもない…このままではいけない!と自分を突き動かしている。


 一応心配してその2人の女の子を見るとその顔に見覚えでもあるのか…というより逆に見覚えがないのに自分らの名前を知っているから怖いのか…、お互いにしがみつくかのようにかばい合っている…というより震えているのかもしれない。


 す…と静かにその女の子2人の前に立ち、どこの誰とも知らない男との間に立つ。「すみませんね、今、この子達とは私が話をしていたのですよ…」

と自分でも訳の分からない感情が先立ち、偽エルヤーモードに入り、相手に凄んで見せる。


「あぁ~ん?お前、なんだぁ? 関係ない奴はすっこんでろぉ!」とムネを小突いてくる。

(やっぱりだ、こいつら元の自分の世界で言う所のチンピラってやつだ…自分の居た世界ではせいぜいその日の食事を奪うか、囲んで脅して、表面上は譲ってもらう風にするか…そうでなければ、金目のもの、現金とかを盗むくらいだったけど、こいつら、子供になにするつもりだったんだ?)


(まぁ、本物のエルヤーならどうかわからないが、一応はLV100だ、そんなことぐらいではグラつくはずはないんだよ)


「へぇ?私にケンカでも売るつもりですか? 現実に出費するのはキライなのですが、対価が「力づく」で支払ってもいいというのなら、いくらでも買わせてもらいますよ?」


「なんだよ、こっちは親の確認はとってるんだ! 許しはもらってるんだよ! 邪魔すんじゃねぇよ!!」と目が血走っているチンピラの男、さて…どうしてやろうかと思っていると(そうだ、練習台になってもらおう! 武技をこの身体になってから使ってないしな、感覚はつかんだ方がいいだろう。)

 という名案を思い付く。


「あなた達のような輩に武器を抜くまでもありません、かかってきなさい。」

(手首を立てて、相手に手の甲を見せると、上に伸ばしたままの指を自分の方に揺らして見せる…わかりやすく言うと「コイ…コイ!」である)


「なめるなよぉ~!!」と2人してかかってくる男たちの左側をすり抜けるようにして<縮地>を使う、『前進』という行動により、幻で違う見た目にはしているが、装備している[恐怖公レッグガード 眷属風・ オブ ・脚防具コックローチ]の効果で、自前の速度の1.5倍増しの速度で横をすり抜け…、すれ違いざまに手刀で腹にそっと添えてやる程度で留めてやった。


「ぐぼぉぉ~~~…!」びちゃ、びちゃ…と口から吐しゃ物を出るに任せている…とりあえずは放っておこう、汚いから。


 とすぐさまもう1人の方に意識を向けると自分につかみかかろうとしていたので<縮地改>を発動、一気にその男の横に回り込む…横や後ろへの移動は素のステータスの半分になる…だが、それでもその動きはおいきれなかったらしい、動きを見失っているらしいチンピラの脇腹にも、そっと1発!


 拳を軽く触れさせた程度くらいに思っていたが、思いっきり吹き飛んで、誰だかの家の壁に背中を強打して、意識を失っていた。


(あっぶねぇ~…最初、手刀で<空斬>でも使おうとしたんだけど、万が一、胴体が二つに別れたりしたら、誰が見ても人殺しだろ?さすがにそれはまずいからな、普通にしたんだけど…100LVだもんな、加減を間違えて腹を突き破らずに済んでよかったよ。)


 ふぅ…と1つ息を吐き、軽く2人の女の子を見たら、さっきと同じ姿勢でいる、お互いにしがみつき合って、震えてる感じ…。


 ゆっくり近づいて腰を下ろすと、目線を合わせ声をかけた。「大丈夫だったかい? 困ってるなら力になるよ?」


 すっかり偽エルヤーモ―ドは解除されて、また素の自分に戻って微笑みかけていた。



               ☆☆☆

 

 

 とりあえず、こんな幼い女の子を2人もどこかに連れ込んでたら、なんちゃら保護法とかいうので裁かれそうなので、「心配ないからね?」と声をかけ、手をつなぎながら、家の場所へと歩き始めるとどうやら足の進みが悪い。


 足取りが重いというより帰りたくないようだ。


 事情を聴くべく再び目線を合わせて帰りたくない事情でもあるのかと聞くと、さっきの男たちの言葉に思い当たる節があるという。


「たしか、親の許しはもらってる、って言ってたよね、どういう意味だったのかわかる?」


 一応、そう問いかけた時には普通に道を歩きながらそうしてるので、時々通り過ぎる者たちの視線がチクチクと気にはなったが「この子達のため」という謎の使命感に燃えていた。



 話を総合すると親が貴族だった時の生活を変えられず、無計画に借金ばかりして、返済できる当てもなく、ひたすら借り続けているという…


 この子達の姉という存在は居るのだそうだが、働きに出て、お金を返しながら、ここ数年なんとか持ちこたえてるらしい。

 しかし親自体は「娘が返してるから」と安心しきっており、湯水のように使い、借りて…また使うの繰り返しで、減るどころか借金は増える一方だそうだ。


 そこから先は言いたがらなかったが、そこまで来たら大体、先は読める、そりゃ~帰りたくは無かろう。


 そういえば、と思い、聞き忘れてた事を問いかける「なんで外を歩いてたの?あの男達から逃げてきたとか?」と聞くと…


「ううぅん、ちがうよ?お父さまにね?外であそんできていいよ」って言われたの…と答える赤いドレスの女の子


「いつもは外は危ないからってあそばせてくれないのにねぇ~?」と青いドレスの女の子も答える。

 

 そういうことか…さすがに目の前で娘がさらわれていくのは見ていられないから、ってことなのかもな…

 

 となると…さてどうするか…悩む…あの人ならこんな時でもきっとこう言うだろう『誰かが困っていたら、助けるのは当たり前!』…とね。

 だけどさ~、頼るべきツテもないし、宿屋に帰って養う訳にもいかない…これってそんなことしたら思いっきり誘拐だよね?そうだよね?


 ワーカーは全てが自己責任、ということは自分のしたことの責任は全て自分が取らなければならない…そうだというのに勝手に首をつっこんで本当に自分はこの子らをうまく助けられるのだろうか…


 悩んで、袋小路に迷い込んだように錯覚してしまう…しかし、なんとかしなければ…宿屋を出て、薄暗い酒場で依頼を聞いて…この子たちを助けて…だからそろそろ4時間になりそうだしな…。


 しかたない、結論の先延ばしだが、あの手で行くか…女の子たちの目線になって、再び語り掛ける。


「実はお兄さんはね?魔法使いなんだ」と、そう告げると「お姉さまもそうなんだよ?」と教えてくれた。


「そうなんだね、それじゃ話が早い、これからお兄さんの魔法でみんなで姿を消す魔法を使おうと思うんだ」

(本当はスキルで、景色に溶け込むだけなんだけどね)


「でもね?これは姿を消すだけで、声とかを出すと周りの人たちにも聞こえてしまうんだ、それにお互いに見えなくなると、手を離したら自分以外がどこにいるか分からなくなるだろう? …だから何があっても、この手を離さないで、声も出さないと約束してくれるかい?」


(スキルで景色に溶け込む時は、こっちの世界では手をつないだりとか身体的にどこか接触してないと第3者に、その効果を及ぼすことはできないみたいに仕様変わってるみたいだし…エルフの子たちで実験しておいてよかったよ…)


 そう説明すると「うん、わかった」と答えてくれる

「それで、なにをするの?」と聞いてくるもう1人の女の子。


「姿を消したまま、あの家に一度、入ろうと思うんだ、姿は見えないからずっと声を出さないようにすれば誰にもわからない。」という事と…


「必要な時はボクがしゃがんで小声で話すから、ハイの時は手を握って、イイエの時は握ってる手を横に動かしてみてくれ?」とだけ伝え…2人の女の子の間に自分が立ち、両方の手で、どちらの子とも手をつなぐ、そうしてから【擬態Ⅱ】を発動させる、これで姿も見えず、温度も匂いも誤魔化せるはずだ…この子達に声を出されたらアウトだけどな…


 そうして姿を消したまま、屋敷の扉の前に立ち、ゴンゴンと軽く頭突きをかます。

(両手がふさがってるため)


 しばらくすると、扉を開けるために出てきたメイドが訪問者の確認に出る。


 その時だけは自分が声を出して、訪問の意を告げる…一応声を変化させるが、普通の声マネ程度だ…そこまで気合を入れて身分を偽る必要はない…。


「依頼されて、お届け物を渡しに来た者です。」と言えばいいのだから…。


 中のメイドが「少々お待ちください」…と扉を開ける。


 しかし、外を見ても誰もいない…「誰かのイタズラかしら…」と、扉を閉められてしまう前に、足元にある石を敷地にある茂みの中に蹴り入れる…するとガサっと中のいう音が聞こえ、少しメイドがそっちに身を乗り出した。


「誰かそこにいるのですか? クーデリカ様ですか?それともウレイリカ様?お帰りになられているのですか?」


 と声を掛けながら少し音のした方に…扉の外へと体を出し、数歩前に出てきた。


 その隙に屋敷に忍び込むことに成功。両手を少し握ってあげて、安心させてあげると、女の子2人からも同じ返事で握り返してくれた。




 そうして屋敷の中を、小声で案内してもらいながら、両親のいるだろう部屋の前に来る、そうすると怒鳴り声が聞こえてきた。


「なんでクーデとウレイがどこにもいない? 家に居ないのはどういうこと?」と若い…少女?っぽい声が中で親を問い詰めているようだ。


「あの二人はもう居ないさ、今までの借金をナシにする代わりに、借金した額と同じ金額で買い取ってもらったんだ。」とさも当然のことのように言う…きっと親父さんだろう…。


 扉をしてても外にまで聞こえてくる程に、2人の声がヒートアップしている。


「なぜもっと時間を伸ばせなかった? 何のために私がずっと返済してきたのか分かってるはず! 借金をすることを辞めないとまた同じことになる!」


(ん? どこかで聞いた声だが…? どこだったか…)

 片方の手が引っ張られたので姿勢を低くすると「お姉さまの声」と教えてくれる。


(なるほどね、お姉さんはまともなんだな、それは良かった。仕事してるって話だから、なんとかかくまってくれるかな?)とか思っていると


「もういい!私は家を出る!フルトの名も捨てる! 妹たちは絶対に探し出す!もうこの家にお金も入れない! 借りた分は自分達で返すといい!!」

という言葉と共にバン!と扉が開かれる。


 すんでのところで女の子たちを下がらせたので2人は無事だったがこっちは頭をぶつけた…すごい音でガン!と音が鳴り、その音に部屋の外に出てきた「姉」は不思議そうにしていたようだが、景色に溶け込んでる私も、妹たちの姿も…その「姉」には見えていない…どうやら気のせいかと思ってるようだった。


(扉が顔にぶつかったせいでまともにお姉さんの顔が見られなかった…。)


 その「姉」自身は、ずんずんと急いで家を出ようとしている。

(これはこのまま、お姉さんについていった方がよさそうだな、それでこのままこの屋敷から外に出てしまおう。)


 

                ☆☆☆



 後ろに誰かついてきている気配はわかるのか、時々後ろを振り返りながら足早にずんずん進んでいく、後ろ姿だけでも、やっぱり見覚えある感じなんだよな~、と思いつつ、充分に屋敷と距離が開いたのを確かめてから女の子2人に小声で語り掛けてやる。

「もぉ、お姉さんに声をかけていいよ?」

 そう言って手を放してやるとスキルの効果が消え、妹たちの姿は見えるようになる。


「「お姉さま!!!」」


 そう声をかけた妹達の声に反応し、後ろを振り向いた瞬間、その顔が初めて目に入った。


 そうか…この子達に感じたどこかで…って感覚はこれだったのか…そう思い、1人納得した。

 姉というのは…あの時のワーカーチーム『フォーサイト』のアルシェ、キミだったんだね。



 そうして、喜び、抱き合って、うれし涙を流す姉妹の姿を…しばらく微笑ましい想いで(姿を消しているまま)偽エルヤーは夜闇の中、それを見つめていた…。



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今回のあとがきは長くなります。

こちらの世界線でのイベントの順番を追って書いていきます。


<捏造2次小説> 時間軸


・モモンガ様&墳墓が転移(夜空を見て感動、世界征服宣言はせず)

・カルネ村、ガゼフ隊共に救助  ※アインズ・ウール・ゴウンに改名

・ニグン尋問により死亡、部下は素材

・エ・ランテルでモモン&ナーベが冒険者

 ※ポーション事件勃発、ンフィ、モモンに接触。

・漆黒の剣と知り合う(ハムスケ傘下に)ンフィーレア誘拐発生

・ニニャだけ冷凍保存(他メンバーはゾンビになったため蘇生不可)

(生き返らせてから、失明くらいは魔法で治せるだろう…と軽い気持ち)


・カジット&クレマン死亡(のちクレマンの遺体行方不明)モモン、ミスリルに昇格

・ンフィと婆ちゃんカルネ村に移住

・定期的にトブの大森林にて、モンスターの間引き&アウラに森の監視員任命

・セバス&ソリュシャン王国で情報収集。

 ザック&追いはぎ連中、ソリュシャンに美味しくいただかれる。


・死を撒く剣団健在、ブリタ達アジトに強襲するも返り討ち、レンジャー&ブリタ、無事逃亡後、ブリタはカルネ村に移住

・ブレイン「死を撒く剣団」にて人殺し&用心棒続行中

・シャルティア墳墓からの遠征ナシ、精神支配ナシ、クラルグラ一団健在(アインズさまシューティングスター未使用)


・漆黒聖典、ケイセケコゥクでザイトルクワエ支配、一緒にお家(スレイン法国)に帰る。(ペルリア独りぼっち)


・武技、タレントの持ち主に興味持つも、傘下はンフィーのみなのでリザードマンら征服

・ツアレ、セバスに拾われる(パンドラはまだ宝物殿の番人)

・デミ、コキュ、アインズ、ビクティムでセバスを囲んでパワハラ(ツアレ生存→後にメイド見習いになる予定)

・六腕、ツアレにちょっかいかけ、セバス怒らせる、ゼロと共に死亡

・八本指(奴隷部門と警備部門以外)ナザリックにご招待、恐怖公に歓迎を受ける。

・王都に悪魔襲来、モモンと蒼の薔薇活躍、モモンが悪魔を撃退、アダマンタイトに。

(王から感謝の褒美で短剣もらい「いつでも貴族においで」の印を受け取るがモモンその意図に気付かず)

・イビルアイ→モモンのフラグ発生。

・王国被害甚大、帝国皇帝、勝手に自滅するだろうと様子見、戦争はしばらくナシ

・王国の冒険者のかたわら、帝国に依頼で散策、ついでにフールーダ爺に会う。

・フールーダ、アインズ一派に入る、帝国皇帝、頭皮のダメージ絶大

(フールーダ、帝国にもちょくちょく帰ってくる)

・帝都魔法学院に入れてもらう。

(初年度の昇級試験の次の年、昇級試験をフールーダ達と競い合う)

 …数年後。

・ジエット卒業、晴れて勧誘を受けてアインズ社長の部下に。

・ジエット、ナザリックに「好意的なご招待」、歓待を受ける。

・アインズと歓談中に偽ナザリックのヒントが出て、それを昇華、アインズ案として提案、承認。

・偽ナザリック建築開始、同時に東の巨人、西の魔蛇イベント発生。

・ンフィが紫ポーション完成、カルネ村にモンスターが襲撃無事に乗り切る

・ンフィとエンリ、ネムと共にナザリックに招かれ、実績が認められる。

・ジエット就職、帝国の魔術師組合預かりの鑑定屋さんの鑑定室長に。

・アインズ自らトブの大森林に遠征、西の魔蛇傘下に、東の巨人は即死

・ベルリバー異世界に出現。

・ジエットくん鑑定屋の客としてアルシェ訪問、ご対面。



以上のつごうがあり、ベルリバーさんが転移したのは、書籍の流れより2年ちょっとくらいは時間の流れが違います。


クーデリカもウレイリカも、家の事情を認識しているのは、アニメとか小説より2歳ほど大人だから…ということで…。


もちろん、他の登場人物のみならず、帝国皇帝や、亜人侵攻を受けている竜王国なども当然、その時間経過は適応されております。


もちろんンフィのおばあちゃんやエンリ、ネムなどもご多聞に漏れず。

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