ワープ

ありえない。なんかわかんないけど街に着いた。

がやがや、わさわさ。人が通り過ぎる。質素な石造りの建物の前には屋台が並べられて、建物の間には灯りがつるされて、それが夕焼けと夜のグラデーションをよけい綺麗に彩らせている。……時間も相当経っているのか。


「リサ!しっかり!」


仰向けになっていたみたいで、ユカとリュカに覗き込まれる。そういやこいつら名前似てるな。


「いって…ここどこの街ですか」

「ゲーヤ街…だな」

「ワープかよすっげー」


なんか胃がひっくり返りそうだし多分腸とかの流れも逆になってる気がするくらい気持ち悪い。

ユカは私が起き上がるとすぐに屋台で串焼きを買いに行った。それを見てリュカが怒りながらお金を払いにいく。


「大丈夫ぅ?」


座り込んでる私の後ろから声をかけてきたのは巨乳の魔法の帽子みたいなのを被ったあとなんかすっごい露出でえっちな魔法使いのお姉さん(見た目判断)。


「ええ…まあ…」

「ふふふ、ごめんなさいねぇ!リュカが森に来るときいつもセンサーを張っていてぇ、それで森のところに魔法陣を生成させてワープさせてたかったんだけれど、まさか違う子も引き連れているとは思ってなかったわ」



ケタケタ笑い始めるお姉さん。


「まさか」

「あの魔法陣ワタシのなの♡気持ち悪かったあ?ごめんなさいねぇ、今回のは簡易版で、移動距離に比例して、時間も消費するタイプのワープだからぁ…はじめての子は気持ち悪くなっちゃったりするのよね!」


ウインクされた。ちょっと顔面にゲロりたい。

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