情景がきれいなだけ、少女が恐ろしく思えます。
月明りだけが射す暗い一室に不気味に浮かぶ赤や黄色、緑のステンドグラスの破片、この映像が描かれているだけでもこの作品は成功しているように思います。
素敵でしたぁ。

でもこの目の見えない男、どうやって新月の晩を知ったのでしょう？

繊細さと脆さ、そんな情景が物語り全体に広がっていて素敵なものだと思いました。
ただ初潮から身体に変化が現れ始めた少女はなぜ、幾度も新月を迎え変異したあとで男の両眼を潰したのか、その心情をもう少し詳しく知りたかったです。プラトニックな愛がそこにはあるのでしょうが、離れに住みピアノを弾くようになる以前の経緯がないので、恋愛関係という情報のみで多くを推察しなければならない感じでした。