第7話 鬼火が舞う部屋の中の様子は?(5)

(く、くそ~。歯がゆい~。金縛りのために、俺の身体が動かない状態になっているから。このままでは? 俺の目の前にいる物の怪の化け物女にいいようにされて、なぶり殺し。食われてしまう可能性がある)と。


 彼は自身の心の中で、物の怪の彼女による妖力での悪意。金縛りのために束縛された自身の身体を憂い嘆くのだよ。


 でッ、その後は、このままでは、自分自身の命すら危うくなるのではないかと危惧する。


 と、なれば少年は居ても立っても居られなくなる。


 だから再度自身の心の中で思案を始めだすのだ。


(だいたいこの手の怪談話は? 最後に主人公の男が、物の怪の女に生気を吸い盗られて死ぬか? 物の怪の女に尽くすだけ尽くし精力を奪われて、最後は食われて死ぬのがおちの話しばかりだから。このままだと。俺自身も目の前にいる物の怪の女になぶりものにされて最後は奴に食われ死ぬパターンだと思うから。何とか俺の身体にかかっている金縛りをとかないと本当に大変なことになるから。くそ~。今から化け物女に対して抗うだけ。抗いてやるからな~。化け物女、待っていろよ。俺は今から抵抗をしてやるかな……)と。


 彼は自身の心の中で、妖艶、官能的な美しい物の怪の彼女へと、抗い抵抗を試みることを固く誓い決意するのだ。


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