自由叙情詩

碧美安紗奈

自由抒情詩第一

帆船は旅路に

海洋の彼方から星屑の空へと昇り

流星の髪を持つ少女は

祈りを自らの心に三度 投げ掛けた


雲よりもつかみにくい夢を追う幼き姫に

幸福よ 一時の安らぎを与え給え


自由の国で微笑み合える日を夢に見て

未来より届いた招待状に 返事を書く前に

現在からの手紙を送るために


燃え尽きた彫像が生きていた頃に

情熱の魂と 豊かな創造力を加えたい


失われた歌詞を思い出した弾唱詩人が

自然な歌を歌えるように

かつて妖精が住み 今や失われた園を

活力の実りで満たしてほしい


空虚な空虚な放浪に 素晴らしい音楽を紡げるなら

忘れてしまった楽譜の記しを

天に翳して取り戻そう


どうか 救いの手を差し伸べている真実を

もう一度呼び覚ましてください

二度と戻らぬ明日が まだ訪れないうちに


黒く小さな羽根さえも カラスにとっては

天駆けるのに必要な 立派なひとつの煌きだから


宝石の光は 表ではなく内に宿り

日蝕しない太陽はなく 月蝕しない月もないように


黄金色の朝日に迎えられる時を信じて

地平と水平の果てが握手するところまで

自由を奪うことなく 待っていてほしいと思います


未発見の水溶液に望みをかけた錬金は

彼岸に至った心から流れでた 希望のひと欠片でした

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