あなたって誰だっただろうかな

一目見たらわかった癖にわからないふりをしたりしてみたい

恋愛中毒のくせにそっぽ向いてみたりしてみたらあんな月でも綺麗に見えてたバカな私を知る

つまんないことになっちゃった時に面白く無いなって曖昧な言葉遣い知らないふりばかりしてきた大バカな私を知る


優しくあれと押し付けがましい私を知る

他人のくせに自分のようで他人のくせに自分のように仕立て上げていたクソガキな私を知る


偉い人になりたいとか思わぬ報酬受け取って

銀座のど真ん中で吠えてみたい願望の塊な私も知る


くだらなくて無駄ばかりだと嘆いていながらタバコ吸ってるそんな人生でいいのかと疑問に思いながらニュース番組では理不尽に殺害された人の頭数が並ぶ


どうして何もしないのかなんでこんなに悪い人間なのか愚問だらけの疑問符になっちゃったから


あなたを一目見たくらいで満足していいかと自分に問うけど

そんなの一目見たくらいで恋焦がれた長い時間がなくなるわけでもないし

そんなの一目見たくらいで時間は取り戻せないし

今隣にいる彼の横顔がこちらを向くのが少し怖いまま生きていくのが嫌だからさって理由で ひたむきだったふりを



ようやくやめて


そうっとゆっくり瞬きをして


あなたが見えない昔話にはもうあなたはいない

そのまんまでいいんじゃないの?って

胸にどんどん白粉花の粉で呼吸困難


ならないほうがいいじゃん


止まらないから止めてほしいだけの

私の小さな告白


受け止めてくれるのは隣の彼が

ひと匙掬った分くらい


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