それでも5000兆円欲しいか?

この物語を読んだあと神様に「それでも5000兆円欲しいか?」と尋ねられたらどう答えられるだろうか。
5000万円でもなかなか実感が沸かないのにその1億倍もの金額なんて、宇宙の広さの話をしているくらいに実感がない。この物語はその宇宙の広さを、例えば新幹線ならこのくらい、光の速さならこのくらいかかると現実的な物差しに落とし込んで説明しながら、最後は物理世界をハッキングするかのようなワープ航法で、読者を一気にファンタジーな世界に連れて行ってしまう。
そう、5000兆円とはもはやファンタジー、妖精やモンスターが跋扈するような世界の話なのである。この物語は、そのような非現実世界と現実世界との狭間で主人公たちが散々苦悶し、そして最後に一筋の光、希望を見出し現実世界への生還を無事に果たす、壮大な物語なのだ。
あなたなら神様に「それでも5000兆円欲しいか?」と尋ねられたら何と答えるのか。私は勿論、イエスである。