ふつおたコーナー・1

 河原かわらの娘さん、素敵な怪談を聴かせてくれてありがとう。

 幽霊と目が合ったら、相手が顔を背けるまで絶対に視線を外してはいけない――なんてよく聞くよね。ある意味、にらめっこ勝負かな。

 目を逸らしたら幽霊に魂を奪われるとか、りつかれて自分に成り代わられるとか、いろんな説があるけど。

 この幽霊の場合は、どうだったんだろうね。

 河原の娘さんが無事に帰れてよかったよ。

 ぼくも、バーベキューしたくなってきたなぁ。肉もいいけど、焼いたトウモロコシをひたすらかじるのが好きなんだよね。

 横向きに持ったトウモロコシの黄色い粒を、左から右へ一列ずつかじっていくとさ、ぱっと見、ハーモニカを吹いてるみたいじゃない?

 友達には、「おまえ、変わってんな」ってあきれられたけど。


 さて、お次は息抜きに普通のお便りふつおたを読んでみようか。

 ラヂヲネーム『ジョニチン』さんからのお便り。


【三万円くらいチャージしておいた交通ICカードを、仕事帰りにうっかりどこかで落としてしまいました。

 自宅の最寄駅で駅員さんに事情を話し、財布から片道分の交通費を払いましたが、仕事でたまった疲れがさらに増えた気がします……。

 ソナエさん、なぐさめてください(泣)】


 怖っ! それはリアルに怖いトラブルだね! お疲れ様……。

 ああいうカードは、落としたりなくしたりしても、ネットからの手続きですぐロックできたりもするよね。便利で助かるよ。

 ジョニチンさんのカードも、親切な人が駅か交番に届けてくれてるといいけど、悪用もされかねないからなぁ。

 だって、電子マネー三万円分でしょ? たとえば、ソシャゲの廃課金ユーザーにでも拾われたら、その人は十連ガチャを十回はできるんじゃないかな。

 ――いや、ぼくはソシャゲをプレイしてないけどね。興味もないし。

 お金っていうのは、自分が使った分だけ、巡りめぐってまた自分に返ってくるものなんだよ。だから、ジョニチンさんが毎日仕事をきっちり真面目にこなしてるなら、その三万円もボーナスとか臨時収入とかくじとかで、口座や財布にひょっこり入ってくれるかもしれないよ。

 聴かせてくれてありがとう、ジョニチンさん。今夜も早めに寝て、心と身体の疲れを癒してね。


 初めましてのリスナーさんのために、今回も一応説明するね。

 このラヂヲのコーナーは、怪談とふつおただけなんだ。ふつおたは、ぼくへの質問とか、ラヂヲの感想とか、愚痴とか悩み相談とか、何でもオーケー。

 メールフォームでは、どちらかのコーナーのボタンを選んで入力してね。


 さあ、夜はまだ始まったばかりだ。さくさく行ってみよう。

 二通目の怪談は、ラヂヲネーム『ハウク』さんからのお便り。

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