第8話 事実

「え?今までわかってなかったのかの?に決まっておるじゃろうが。」


....?カミ?それはpaperの紙であろうか。あー、メンタルが紙なのか。なるほどな。自分はガラスのハートを持ってるって言われたことはありますよ?

え?ちがう?

Godの神だって?うそぉん。

到底信じられない。だって目の前にいるのはサンタにふんした、6人のおじいちゃんなのだから。


「いやほんとじゃよ。本気と書いてマジと呼ぶように、わしらはいつでも大本気《めっちゃまじ》じゃ」


例えがよく分からないがほんとらしい。それよりも自分はさっきから気になっていることがある。

頭のなかで小学生のように元気に片手をあげる動作を想像して、心のなかで思う。


『先生!どうしてあなたはぼくの心を読めるんですか。』

サンタもとい神様は言う。


「ほっほっほっそれはワシが神じゃからのぉ」


『え?いやなんで読めるんですか?』


「ほっほっほっそれはワシが神じゃからのぉ」


『いやなんで?』


「ほっほっほっそれはワシ(以下略)」


この流れは見たことがあるぞ。某RPGで2択のように見せかけて、ほんとは1つしか答えがない、いわばエセ二択。ここで来るとは思わなかった。

質問2.

「ここはどこですか?」


神は隠すことなく話してくれる。

まあこの会話中も6人の神から渡されるジョッキにビールを継ぎ続けてたからなんだけどなっ。


「お主も薄々気づいているようじゃがここは日本。いや地球ではない。そしてこの空間じゃが、いわばここは地球と我らの世界別世界とのトンネルみたいなもんじゃ。」

「もし、向かう先が なのであれば地球人はというそうじゃがのぉ。ふおっふぉっ」


そんなことを言われると嫌でも顔が強張る。

だってここ、あの天国、地獄とこの現世を繋ぐ通路なんだよ?なんでBBQできるだよこの神達はポテンシャル高すぎだろ。

気まずいので話を変える。


「自分達はなんでここに来たんですか?」


あっ神の目が光った。ろくなこと言わないぞこれ。


「それはのぉ、お主らが魔王を倒すためにこの世界別世界から呼び出されたからじゃ。」


な、なるほど。結構自分達へのプレッシャー強くない?


「本来はのぉ~お主の後ろにいるそのおなごがだったんだがのぉー。なんか知らんがお主も呼び出されたみたいなんじゃよ。簡単に言うとおまけ《邪魔者》じゃな。」


え?なに?今自分の精神力潰しに来てない?

今めっちゃ泣きながら走り回りたいんだけど。

整理しよう。要するに、自分はただのモブキャラで主人公は、自分の後ろで隠れてる烏野ゆんさんだと。悲しいどころじゃないぞこれ。

自分の脳内に残った最後の希望を言う。


神は即答した。


「無理じゃよ。だって元の世界地球にお主らは 。」


つまり したから新世界異世界で生きるしか道はないと。もう元々住む世界は、決まっていたと。そういうことだろう。







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