コスチュームプレイ・ショー

コスプレ・ショー


光がちらっと腕時計を見た。

「スミレさま、お時間です」

スミレが急に起き上がったので、スミレを乗せていた椅子が激しく揺れた。スミレは椅子の尻に挿入してある鞭を取り、椅子の背をピシッと強く打った。

「あらそう、じゃあ行かなくちゃ。芙蓉ちゃん、今日は貴女の為にショーを用意したの。楽しんでいってね」

スミレ達が部屋を出て行くと、夢見女館の従業員達が入ってきて、客達を部屋の壁の方へ移動させた。すると入口に近い扉から、大きな円形の舞台が運ばれてきた。私は従業員に指示されるまま、舞台の近くに陣取った。部屋の照明が落とされ、舞台に備え付けられたライトが明るく輝いた。

「おーほっほっほ、やっとアセルス様をゲットいたしましたわー」

ライトに照らされながら、幾つもの白薔薇が短い裾に飾ってある白いチュチュを着たスミレが、扉の向こうから現れた。髪飾りには白い大きな薔薇が山のように付いていた。スミレはプレイステーション用ゲーム『サガフロンティア』に出てくる白薔薇姫のコスチュームプレイをしていた。巨大な白薔薇姫は、同じく大きな白薔薇の飾りを付けたデカイ白人椅子に座って登場した。白薔薇を付けた白人女性達はとても美しかった。

私が次に見たものは、褐色の肌を黄金の鎧で包み、金色の鬣を持つ背の高いアフリカ系の女性に、両手を掴まれ吊るされている光の姿だった。二人の姿はゲームに現われる金獅子姫とアセルスにそっくりで、光は水色の提灯袖の上着と黄色の燕尾服を着て、ぐったりとして俯いていた。金獅子姫役の女性は、私が見た事のない者だった。

三人(と椅子の合計七人)は舞台に上がった。

スミレ …… いや、この場合白薔薇姫と呼ぶべきなのだろう。白薔薇姫は椅子の尻から鞭を引き抜き、光 …… アセルスに鞭を振るった。会場に響き渡る音からすると、やらせではなさそうだ。俯いていたアセルスが鞭に驚き、あー、っと声を上げた。私の体は、光の悩ましい声に震えた。私は下半身が温かくなるのを感じ、人間椅子に座っているのが恥ずかしくなった。

「ああ、どうして貴女はそんなに私を魅了するの …… その姿、その声、存在自体が悩ましい」

そう言いながら白薔薇姫はアセルスに鞭を振るった。アセルスの服が、白薔薇姫の鞭によって脱がされていった。恐らく服に仕掛けがあるのだろう。アセルスは簡単に剥かれていって、あっというまに下着だけの姿になった。アセルスの(いや、光のか?)胸は小さく、小さな体と胸は、小学生の成長途中の体を思い起こさせた。

「おお、私のアセルス」

アセルスのフロントにあるブラジャーのホックを、白薔薇姫の大きな手が丁寧に外した。私の位置は三人を横から見るような角度にあり、白薔薇姫の異様に長い舌が(スミレの舌ってあんなに長かったのね)、アセルスの少し膨らんだ乳の中心にある乳首を嘗め回した。

「だめだよ、白薔薇姫、なにをするの? 私達は友達だろ?」

「いいえ、アセルス、貴女がオルロワージュ様の血を受けた時から、私は貴女に魅了されたのです。貴女はなんて罪作りなお方、なんて全能なお方。そしてこの世の中に、同性の愛を引き裂くものなど無いのです」

「ああっ感じてしまう! 白薔薇姫。き、気持ちが良いっ」

「そう、快楽に身を委ねるのです、アセルス様」

白薔薇姫の舌に弄ばれているアセルスの乳首は、つんとした出っ張りになっていった。小さなアセルスの、二倍近く大きく見える白薔薇姫は、掌でアセルスの乳を包み込んだ。そうするとアセルスの小さな胸の膨らみは、白薔薇姫の手の中に隠れてしまうのだった。白薔薇姫は観客へのサービスか、アセルスの胸を弄るのを、掌から指先に変更した。腕をYの字に伸ばされたアセルスは、下半身を捩って白薔薇姫の愛撫に抵抗するのだが、空しく終わった。

「ああっ、そこは駄目だよ、私、体が痺れて ……」

白薔薇姫は髪飾りから白薔薇の花が咲く蔓を取り、アセルスの体に巻き付けた。アセルスの体に薔薇の棘が食い込み、白い薔薇が見るみるうちに赤い薔薇へと変わっていった。原作のアセルスは半妖魔で、紫色の血だったが、アセルスの衣装を纏う光の血は赤かった。私は光の赤い血をみて、ほっとするのだった(何故だ?)。

淫乱な白薔薇姫の食指は、とうとうアセルスのきつくしまった足の間へと延びていった。白薔薇姫は手をアセルスの股の間へと差し入れた。アセルスの血は、体を伝わり、白薔薇姫の手に流れ、白いチュチュを赤く染めた。

白薔薇姫の肌理細かな白い手が、アセルスの股を出たり入ったりする度に、小さな体の淑女はああっ、と声を上げるのだった。

ショーが始まってから、大広間はとても猥雑な空気が流れていた。女達は服を脱いだり、夢見女館の女性達に奉仕させたり、椅子に股を擦り付けたりしていた。私もショーを見ながら、もぞもぞと腰を動かしていた。

「アセルス様、なんて美しいのでしょう。私は貴女様の虜でございます。さぁ、そこにいらっしゃるお嬢様、一緒に悦しみましょう」

スミレがそう言って私を指すと、たんぽぽが、動きます、芙蓉様、と言った。私は椅子の取っ手を掴んだ。椅子はゆっくりと舞台に上がっていった。

舞台から見下ろす大広間は、凄い光景であった。女達は交わり、絡み合い、声を上げ、椅子を幾つもくっつけて、その上であらゆる行為が行なわれていた。

「さぁ、これを使って、アセルス様を悦ばせてやって下さい」

私がスミレに手渡されたのは、太い、ペニスを模ったバイブレーターだった。アセルスは、『サガフロンティア』に出てくる零姫とメサルティムのコスチュームを着た少女達に膝を掴まれ、足をMの形に開かされていた。アセルスの性器には体毛が無く、綺麗に剃られているようだった。

白薔薇姫は私の横に立ち、バイブレーターを私の両手で持たせ、その手を白い手で包み込んだ。

「アセルス様もお嬢様にお願いするのです!」

アセルスの衣装(もうそれは靴しか残っていないが)を着た光は、私の目をじっと見詰めながら言った。

「芙蓉様 …… お願いです。私の淫らな穴を悦ばして下さい」

アセルスの瞳は涙が零れるのではないかと思う程、潤んでいた。

私と白薔薇姫は、ケーキカットをする恋人達のようにバイブレーターを握り締め、アセルスの性器に押しあてた。器具の先端をアセルスの濡れた割れ目にあてると、ぬるぬると液が器具に纏わり付き、花が咲くように性器が開いていった。器具の先端を十分に濡らし、クリトリスにあてると、アセルスは声を上げながら体を反らせた。

私と白薔薇姫は二人で器具を丁寧に舐め、挿入の用意をした。バイブレーターは光の愛液とスミレの唾の味がした。

私達は慎重に、アセルスのヴァギナへとバイブレーターを挿入した。私が入れたこともないような太く長いそれは、アセルスの体内へ思ったよりもスムーズに入っていった。

「さぁ、このスイッチをいれて、アセルス様を悦ばせて下さい」

私はためらう事なく白薔薇姫に手渡された器具のスイッチを入れた。私が一気に強にまでスイッチを押し上げると、アセルスはあー、っと大きな声を上げた。

バイブレーターにはクリトリスとアナルを刺激するポイントが付いていて、それらの細かい振動はアセルスの事をとても悦ばせているようだった。

アセルスが揺れるたびに白薔薇の棘は体に食い込み、小さな体から流れた血は私の手を赤く染めた。私と白薔薇姫は、二人でバイブレーターが落ちないように押さえ、顔をくっつけながらアセルス左乳と右乳を舐めた。アセルスはひっ、ひっ、と息を吸った。

体が火照ってきたせいか、私の腕には軽い湿疹が浮き出ていた。だが子供の頃からの体質だったので、たいしたかゆみは感じなかった。

「はあぁー」

アセルスは体を強く震わせた。私は自分が光を感じさせた事に喜びを覚えた。私は電動によって震える器具をさらに自分の手で動かした。

「いいー ! そこがいい! いい!」

アセルスは腰を強く揺らしながら、二度、そして三度と達した。アセルスは息を途切れさせながら、いい、いい、と叫び続けた。

次第にアセルスが静かになっていったので、私達はバイブレーターのスイッチを切り、性器から抜いた。器具は愛液に覆われ、穴から白濁した液が床に流れ落ちた。太いバイブレーターを入れたアセルスの穴は、少し奥の方まで、朱色の内壁を見せていた。

私は屈み込み、アセルスの性器や股を、舌で綺麗に舐めた。開いた穴に私が舌を入れると、アセルスは、あっ …… 、とか細い声を上げた。

すると突然ライトが消え、会場がショーの終わりを示唆した。私達は舞台ごと、出口に運ばれている様だった。

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