おっさん魔法少女化計画 黒銘菓短編集42弾

黒銘菓(クロメイカ/kuromeika)

助けて!

「クソがぁ!」

「諦メテ喰ワレロ」

俺は絶望していた。

目の前にはグロテスクな怪物。 後ろは行き止まり。

人通りの少ないここに助けは来ない。

喰われる。


確信した。






「待ちなさい!」

声が響いた。

「天地騒がす悪い子ちゃん!」

「悪い子で済む案件じゃないがな。」

「大人しく帰れば見逃すわ。」

「勝手を言うな。」

「帰らないと言うのなら、私がお仕置きしちゃいます。」

「さぁ、お仕置きタイムだ。子猫ちゃん。」


重低音と高音声の息の合った掛け合い。


「誰ダ」

怪物の視線の先には太陽を背にした不審者が居た。


手にはニチアサ風のステッキ

格好はフリフリのドレス的な服

「私はルビーチェリー。見ての通り魔法少女よ!」

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