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 ただし、それは悪い方向にだったが。奴らは口々に何かを叫ぶと、途端に何処もかしこも撃ちまくり、破壊が始まった。修理用パーツに壁、燃料ポンプに燃料タンク。爆発して奴らの同類が吹っ飛ぼうがまるで御構い無しだった。このままじゃ俺のドランカーズマーケット号もあえなく破壊されるだろう。もう奴らはしこたま俺の船に撃ち込んでいやがる。


 どうすっぺ。そう思っていたら、奴らの放った光線が俺の隠れていた機材に当たって炎上を始め、あろうことか俺を照らし出した。そんで奴らの一体と目が合う。すると他の百体もこっちに目を向けた。大衆の視線を集めるほど俺は魅力的に見えたわけだ。


「おっと」


 ここで行儀よく一礼すればよかったんだ。賞賛と花束の代わりに光線と刃物が飛んでくるなんてことには少なくともならなかっただろうからな。俺は奴らの光弾を華麗に避けながらウィップを振り回し五〇口径デジリボルバーを乱射した。新たな物陰を見つけ、そこに隠れては体制を立て直し、また飛び出ては撃ちまくり、文字通り千切っては投げた。船から狙いは逸らしたが今度は俺が死にそうだ。やはり数に追い詰められ、角の入り口から次第にドック正面の入り口に追い詰められた。そして、俺は血溜まりを踏んだ。


 見やれば、そこら中に整備員なんだろう、ツナギを着た死体とロボットの残骸を見つめ、しかも奴らの一団はドックを出てすでに船内にいるのだろう、非戦闘員、女と子供と老人らしい悲鳴が無数に沸き起こっていた。



                                  続く

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