第2話



『 大変だよね 』


と仲間内でいいながらも、

楽しそうに話している彼のその姿は、爽やかで親しみやすい人柄が滲み出ている。

彼の周りの仲間も、彼のその柔らかい雰囲気に 癒やされているのかも知れない。


( 私は彼の柔らかい雰囲気が、好き。空気なのでは無いと思わせてしまうのだ。 )


 彼のそういうところが、

和ませるのかもしれない。

彼は、今職場のわたしの先輩に当たる人。彼は誰と話す時も、私でも話すと、やんわりと答える。

 

( 彼に、胸を惹きつけられる様なキュンとさせる惹かれる部分がある。 )


彼の私への第一声は、


『変な人。』


 言われた言葉よりも声に気が言ってしまい、不意にも

かっこいいのではないか。と思いながらも言葉の意味を

数分してから知り、ちょっとむっとしながら、声の主を探した。

 怒るように話すでなく、小馬鹿にした様に話していた。

 

 彼が同じ作業着を着替えるハンガーラックの一番前の私から見て斜め横の2メートル先にいた。


 彼は、姿がすらっとしていて華奢で背丈が私より背が少し高かった。


( 彼だ。 )



一瞬顔見知りかと思ってしまったが違う。何を考えているのかは、わからないけれども気になった。


(彼を、知りたい。)




私が彼を好きとバレるのに、時間はあまりかからなかった。バレて困った。長期戦目線で、彼とは友人志望を策略していたが、彼と一緒だと顔に出てしまうのだ。




(なんで、ばれたのかな。)


 彼の名前は実はまだ知らない。入って一週間で気になってはいたが名前は知らない。


 仕事帰りは、身体全身の力が抜ける位にだらけている。彼は疲れを感じさせていない。


 『 おつかれさまー。 』


 ふぁっと、帰り路をする仲間に群れる姿は凄く、

自然過ぎてまるで空気みたいなんだ。今まで好きになった人とはまるで違う空気をしている。


彼はわたしが入った会社のスタッフさん。

つまりは、わたしは後輩さん。


なんでバレたのかな。

秘密主義の私は特定の親しい人にしか言わない。


何も行ってないのに。知っている、はじめましてで、


 変人。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る